体位変換というと、2時間おきくらいに行っているところが多いと思います。
もちろん個人差があるので、そこは考慮しますが。
周知のとおり、体位交換は褥瘡を防ぐためにも大事なものです。
以下、説明していきます。
体位変換される側の気持ち
ただ、少し考えてみてください。
夜間、体位交換のために2時間おきに布団をめくられ、体を動かされ、クッションを押し込まれる。
実際に体位交換される側で考えると、どうでしょう。
定期的に起こされて熟睡できない
確かに2時間おきくらいに体位交換はされており、褥瘡も防いでいるのかもしれませんが、
睡眠という観点からは、そんなことされていれば利用者は寝れないと思います。
そのまま朝を迎え、起こされる。
睡眠不足のためウトウトして、記録に「傾眠」と書かれてしまいます。
体位交換に意識が向きすぎて、睡眠が犠牲になっています。
できる限り安眠を妨げず、褥瘡も防ぎたい
このような方法があります。
①クッションがある場合…
通常、背中にクッションをいれることが多いと思いますが、
直接体にあてず、ベッドのマットレス下に入れ、傾斜を作ります。
あとは時間をみながらそのクッションの深さを調節するだけです。
これで身体にかかる圧は分散します。
これならいちいち布団をめくる必要も身体を何度も動かされる必要もありません。
この方法の場合、できればこういうタイプの三角クッションのほうがやりやすいです。
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②クッションがない場合…
圧抜きグローブ(無ければ大きめのゴミ袋)を腕に巻きます。
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その状態で、体に差し入れ頭部からゆっくりとシーツをなぞるように踵まで腕を動かします。
これだけです。
実際に自分で体験してみると、違いがわかります。
また、これをギャッジアップの途中で行うことで、
ギャッジアップで引っ張られた皮膚が戻り、褥瘡予防になります。
(ギャッジアップ中は特にお尻や背中に圧がかかります)
おわりに
睡眠は目に見える状態がわからない分、意識がいかなくなりがちです。
現代社会は徐圧道具やベッド、マットレスなど高性能なものが多くでてきています。
それらをうまく使い、時には身近なもので代用することで、褥瘡予防と安眠が両立できると思います。
褥瘡も防いで睡眠時間も確保したいところです。
最後に、圧抜きグローブやクッションを使った安楽な介護技術やポジショニングが詳しく載っている書籍を紹介します。
先程書いたグローブやクッションの使い方、
他にもシーン別介助方法なども写真付きでわかりやすく説明がしており、イメージもわきやすいです。
あと、著者の人柄が物凄く素敵です。
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もうひとつこちらも。
写真付きでポジショニング、シーティングが解説してあり、
臥床時の安楽な姿勢作りがやりやすいです。
私はよくこの本を片手にポジショニングを設定したりしています。
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