闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

家族の最期を利用者に告げるか否か

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介護施設に入所している人は、

 

認知症をもっていたり、

寝たきりであったり

など、

 

意思疎通の難しい人が一定数いるのではないでしょうか。

 

 

もし、そういった利用者の家族や近しい人が

最期を迎えそうな場合、

 

利用者本人へどう接しますか?

告げる?告げない?

 

本人にそのことを告げるのも告げないのも

どちらも正しいかもしれないし、正しくないのかもしれません。

 

利用者や家族の意向、その背景。

それらによって本当に様々です。

 

何年、何十年と共に生活してきた家族。

簡単には決められないし、気持ちも変わるでしょう。

 

その時に事業者として、各専門職として、何ができるでしょうか。

 

 

 

家族の意向や関係性等を一旦除外したうえでの私の個人的な意見ですが、

 

利用者に家族の最期を告げたほうがいい

 

です。

 

長年連れ添った家族の最期となれば、知る権利はあるし、知るべきだと考えるからです。

 

ただしこれは先ほど書いたように、

家族の意向や関係性等を一旦除外したうえでの私の個人的な意見になります。

 

 

 

実際の介護現場の場合は、

 

もし家族の死を利用者に

「告げてほしい」

との意向の家族なら、言い回しなどを家族と検討しながら告げると思うし、実際にそうしてきました。

 

結果として利用者が落ち着かなくなったとしても、それは家族の意向を尊重したいです。

悩んだ上での結論だろうから。

 

 

それに落ち着かなくならないかもしれません。

それは告げてみないとわかりません。

 

変に先読みして選択肢を狭めてしまい、

後悔が残るよりはいいでしょう。

 


もし家族が迷ってるなら、告げる告げない双方で予想される結果を伝えて検討材料にしてもらいます。


いずれにしても入念な話し合いが必要だし、事業所の都合や意見を押し付けるわけにはいかないでしょう。

 

 

仮に告げたとして、利用者が落ち着かなくなったとしても、それは事業所が精一杯サポートすべきと思います。

 

長年連れ添った家族の最期です。

専門職といえど知ったような口で軽々しく意見を言えるものでもありません。

 

 

 

一部で、

 

「不穏になって大変になるから告げない方がいい」

 

という話も聞きますが、ちょっと違うんじゃないかと思います。

 

 

 

本人、家族の意向を最大限尊重し、

じゅうぶん考えられるよう、各専門職が連携してできるだけ多く正確な情報を伝える。

 

本人にとって、家族にとって少しでも悔いが残らないよう支援していきたいです。