介護の魅力向上やイメージアップという言葉と活動
「介護の仕事のイメージアップ」
「介護の仕事の魅力向上」
「やりがい」
など、介護の仕事に対する発信や働きかけなどをよく見かけます。
この言葉自体、私は疑問を感じます。
ハッキリ言うと、否定的な考えです。
理由はいくつかありますが、特に感じることを書いていきます。
理由①介護の現場にいない人が中心になっている
介護のイメージアップのために取り組もうとか、
やりがい向上のために取り組もうとか。
これらの意見や活動の中心となっているのは、
「介護現場にいない人たち」がほとんどです。
具体的には、
経営者
転職仲介業者
イベント会社
マスメディア
といった人たちが多く、
介護職
看護師
相談員
ケアマネなどといった、
それぞれの現場で働く人たちからは、介護のイメージアップとかやりがいだとかの主張や発信、活動をほぼ見かけません。
ここが引っかかるのです。
それはつまり、イメージアップや魅力向上などは介護現場が求めていることではなく、
発信者の彼ら彼女らが、「勝手にそう思ってる」
もしくは、
イメージアップなどの活動がビジネスになるのではと思ってしまいます。
介護現場が求めていることは、もっと他のところにあるのではないでしょうか。
理由②臭いものに蓋をしている
介護の仕事に限ったことではありませんが、
仕事内容は決して楽ではありません。
認知症、特に利用者からの暴力、
看取り対応、
ワンオペに伴う様々な弊害、
クレーム、
人員不足、
そして人間関係や給料面。
魅力向上とかイメージアップと言ってる人たちは、こういった「現実」にはほとんど触れず、
やりがい
笑顔
魅力
などといった耳障りのいい言葉ばかりです。
これでは仮に入職があったとしても、イメージと現実の差があまりにも大きく、それが原因で辞めてしまうばかりか、
そういった「現実」を隠していると世間に思われてしまい、
かえって人手不足につながるのではないでしょうか。
イメージアップどころかイメージダウンです。
理由③イメージアップという言葉そのもの
介護の仕事は特別なものでも何でもありません。
なのにやたらと、
イメージアップ
魅力向上
などという言葉や活動があると、
「イメージ悪いんだ」
「魅力がないんだ」
と、かえって思われてしまうのではないでしょうか。
魅力がなくイメージが悪い仕事だと自ら言って回ってるようなものだし、
やりがいなんていう言葉は、そもそもアピールするもんではないと思います。
おわりに
私は介護現場に興味がある人はウェルカムです。
だからこそ、介護の仕事の良いところも悪いところも包み隠さず教えてあげるつもりです。
そのうえで介護の仕事を選んでくれるなら、全力でサポートしたい。
魅力だイメージアップだとかの耳障りのいい言葉で釣るより、よっぽど誠実だと思います。
最後に、魅力向上だイメージアップだと言ってる活動家の人達に問いたいです。
「魅力向上やイメージアップという言葉や活動で、介護現場の悩みは解決しましたか?人は来ましたか?」
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