闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

話し合いができず感情的にしか話せない介護職

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介護の仕事(介護に限らずですが)をしていると、

既存の体制、ルール、職場の体制などで疑問に思うことや不満、もどかしさなどが出てくる場面が多々あると思います。

「なんで●●しなきゃいけないんだ(してはいけないんだ)」

「人がいない」

「利用者の対応が大変」

「毎日毎日忙しい、余裕がない」

 

よく耳にするのはこの辺りでしょうか。

 

気持ちはわかるけど、これって全部

「感情的なもの」

なんですよね。

 

改善提案なのか、単なる愚痴なのか。

 

自分のフロアや部署だけでなく、他の職種を巻き込むものとならば、きちんとした説明、プレゼンは必須です。

 

それをせず感情的にしか言えないと、相手に意図が伝わらないばかりか、

こちらにとって不利になることにつながります。

 

感情的な物言いは何の解決にもつながらない

冒頭にあるような例、これらは大体具体性がなく、感情だけが先行して、時には高圧的に怒鳴り散らすような言い方をするのが多々あります。

 

このような言い方をされると、受け手によっては萎縮し、要求を飲んでしまったり、

本来されないはずの「却下」をされてしまったりします。

 

いずれにしても職場の空気は悪いものです。

 

で、時には相手に伝わらないので、それを相手のせいにする。

それが、

「私がビシッと言ってOKさせたよ」とドヤ顔したり、

「(ケアマネなどの事務職や)上の人は現場のことなんかわからない」

という言葉に集約されてるのではと思います。

 

「言ったもん勝ち」になってるのも、こういうところからでしょう。

(だからお局がのさばるんですね…)

 

物申したいことがあるなら根拠をもった提案を

業務の改善提案や物品購入の稟議、その他「変えたい」ものがあるなら、

現在の体制の何にどのくらい困っており(弊害が出ており)、それに対してどうしていきたいのか、

その根拠となる数字や情報、

具体的なスケジュールや方法、

提案導入後予測される効果、

考えられるデメリット、

必要な予算や時間など

 

これくらいはまとめたうえで提案するべきと思います。

そうしないと、他の部署や上司、管理者は判断できません。

 

そりゃそうですよね。部署や役割が違うんだから。

組織にいながら組織を変えるということは、

それなりの根拠を持ってこないとだめです。

ましてやお金が動くことであれば尚更。

 

感情的な物言いで何でもかんでも通ってしまったら、

あっという間に破綻しますよ。

 

理由や根拠がハッキリしないのに体制を変えたり、お金を出したりなんかできないでしょう。

会社からしたらリスクでしかないです。

 

なぜ、感情的にしか物を言えない人が目立つのか

冷静に考えれば、感情的に物を言っても話が通じないとわかりそうなものですが、

そもそも感情的になるということは冷静な判断ができていないということ。

 

なぜ、情報を集めて冷静に話し合うということができないのでしょう。

考えられる理由をまとめてみました。

①情報を集めて筋道を立てた話をするのがめんどくさい

体感ですが、ほとんどの理由はここなのかなと思います。

特に介護の仕事は人間相手の仕事。

言葉や文章に表しにくいような場面も多々あります。

 

それをまとめて言語化して、更には今後の見通しまで立てていく。

ぶっちゃけめんどくさいでしょう。

 

だから感情的な表現になりがちで、相手を押し切るような形になるのではと思います。

 

それしか表現する方法がないですから。

 

②提案の理由や根拠、数字を出す経験が乏しい

続いての理由はこの辺りかなと。

介護にまつわる指導や研修はどこの職場でもありますが、

こういったことを職場で教えてるというのはほとんど聞いたことがありません。

 

ということは、必然的に「経験不足」ということです。

そもそも物事を変えたりするのに冒頭に書いたような情報を集めて計画立てるという観点がないわけです。 

 

習ってないから。

 

これはその人が悪いわけではなくて、その職場の教育不足なのかなと思います。

 

常日頃言葉や文章を多く扱う相談員やケアマネは、

介護職に比べてこういう部分はとてもわかりやすく出してきます。

 

どっちがいい悪いでなく、単純に経験の問題とは思います。

 

情報まとめや提案の仕方を学ぼう

人は、経験がないものについては構えたり、「難しそう…」

って思ってしまいがちです。

 

だから、何かを変えたい、訴えたい場合、何をどうするべきかを学ぶ必要があります。

わからないなら学んだり触れたりして、徐々に慣れていけばいいんです。

(「そんな暇ないよ!」って感情的に突っぱねてくる人もいますが…)

 

知ろうとしなければ、永遠に今のままで、

上はわかってくれないといった不満は更に蓄積されていくことでしょう。

 

その不満やストレスは管理職や他の部署に向けられます。

「あの人は座ってばかりで楽してる」

「現場に来るべきだ」

「現場を手伝え」

あたりですかね。

 

結果、行き着くところは大量離職です。

 

そんなギスギスした職場、私だって願い下げです。

 

…話がそれました。

 

職場に「委員会」があると思います。

「教育委員会」「研修委員会」「サービス委員会」みたいな名前で、

新人教育や研修、その他指導教育を担当する委員会が大体あると思うので、

そこが主体となって教えていくのがスムーズかと思います。

 

資料?講師?そんなの自分で調べてください。

…というのはちょっと乱暴なので、

この手の講師は個人的にはケアマネを推します。

今回のブログのテーマにピッタリな知識を持ち、仕事をしています。

 

アセスメントしてますよね。

ケアプラン立ててますよね。

モニタリングしてますよね。

 

まさに適役と思います。

 

ケアマネと相談して、一緒に作り上げていくのはどうでしょう?

 

きっと知恵を貸してくれると思います。

というか、力になってあげてください。

 

おわりに

感情のままワーっとまくしたてた時点で議論にならないし、話し合いの土俵にすら立てません。

冷静に情報を集めて、根拠を持って具体的に。
だから下準備が大変なんです。

でも、既存の体制を否定して別の何かにするということは、それ相応のものを差し示す必要があるわけです。

 

イメージがわかなければ紙にまとめるのもいいでしょう。

最初は箇条書きでもいいです。

そこから徐々に広げていけば良いので。

 

相手に何かを伝えるというのはとても難しいものです。

最後に、そのための「説明力」についての記事を紹介します。

参考になれば嬉しいです。

 

www.kaigobilly69.net

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