闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

職員の「品定め」が離職と人手不足を招く

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「人がいない」

「補充してほしい」

「人がいなくて仕事がキツくなって体調を崩す」

「人がいないから残業が多い」

 

等の切実な声。

 

その願いが届いてか、新人や経験者が入職することがあります。

 

ところが…

 

実際に職員が入職しても、退職へつながるような職場環境を作っている場合があります。

自分の経験、実際に見聞きしたことを踏まえて書きます。

 

 

 

新人が職員に品定めされ、結果退職につながった例

 

[①粗探し]

 

職員のミスや仕事の抜けを逐一チェックして、

 

「こないだ入った●●さん、●●をよく忘れるし、しなきゃいけないことをしないで帰ったり…」

 

というような陰口を言い、下手するとそれで職員間の意識統一が図れたりします。

そして酷い場合だと、それを直接相手に言ったりします。

 

結果、

「●●さんは使えない」というレッテルを貼り、それが態度にも現れてきます。

 

そうしたレッテルは新人当事者にも間接的、ひどい場合は直接伝わり、

自信を無くし職場に行きづらくなり、

 

結果として退職につながってしまいました。

 

 

[②品定め]

新人の普段の会話や仕事の様子を「じっくり」観察して、

「こういうタイプだな」と勝手なイメージ作りをされ、

 

その職員が自分にとって有益か(自分がやりたくない仕事を押し付けたりなどの利用ができるか)

 

を勝手に見極め(決めつけ)ます。

 

 

品定めの方法例
  1. 知識を試す…専門用語や業界用語を連発し、反応を探る。話についてきたり、それ以上の反応を見せるか、話についてこれないような反応か。これを元に新人に対しある程度のイメージを形作ります。
  2. 介護技術を見る…利用者とのコミュニケーションや各介護技術を見て、どのくらいの能力かを測ります。自分より劣っているか、優れているのかを。
  3. 普段の会話…口調や発言内容などから、「この人はここまで言っても大丈夫だな」という勝手なイメージ作りをします。新人がそのイメージ通りの反応ならば波風はたたないかもしれませんが、おとなしそうに見えるけどバンバン言い返してきたりするなど、イメージと違う反応をすると、新人に対し悪い印象を持ちます。

 

 

使える、利用できると思われた場合

おとなしかったり、気が弱いようなタイプの新人がターゲットになりやすいです。

 

自分が先輩というマウント、

この人なら何言っても大丈夫という勝手なイメージ作りから、

 

特定の人の介助や雑務などの仕事を押し付けられたり、

自分のストレス発散のためにキツく当たられたりという行動をとります。

 

たまったもんじゃないですよね。

 

それを受け続けた新人はとうとう耐えきれなくなり、

ある人は退職し、

ある人は心療内科への通院を余儀なくされました。

 

 

使えない・利用できないと思われた場合

気の強いタイプや経験・知識が豊富なタイプ、

疑問や質問をしまくる人(気づきが多い人)

のようなタイプの新人がターゲットになりやすいです。

 

正面きっては勝てないので、

その事業所のローカルルールや利用者の特性など、新人が把握しきれていない所をつき、

 

「あの人は使えない」などと陰口、噂を流します。

 

その場合、本来しなければならないはずの説明や指導は意図的に省略します。

 

 

そうして周りを同調させ、

 

「皆がそう思っている」

 

と、その新人に対しマウントをとりだします。

 

そしてそれは上司をも取り込み、不当な評価をつけられます。

 

 

そんな空気、新人にあっという間に伝わります。

 

せっかく入った職場なのに、

 

「ここは人間関係が最悪」と、

 

不満をぶつける人、

退職した人(私はこのタイプです)

 

という結果となってしまいました。

 

 

なぜ粗探しや品定めをするのか

今まで多くの「品定め」を見たり、受けたりして思ったことは、

 

「新人だから自分より優れていてはいけない」

 

という無意識な思い込みにあるのではと思います。

要は、入職する前から既にマウントを取られているのです。

 

そこに更に新人に指導をするため、先輩風を吹かせ、無意識にだんだんと態度が大きくなります。

 

そして、

「私からみたらこの新人はまだまだ。だって業務の抜けが多いから。そこに私は気付ける」

 

みたいな謎の自信が出てきます。

 

この繰り返しが粗探しや品定めにつながっていると考えます。

 

 

新人が使えないのは説明・指導不足では

どんなベテランでも最初は新人未経験だし、その事業所や利用者に対する知識も勿論ないです。

 

異動や他の事業所から転職してきた職員だって、その事業所では新人です。

事業所のルールや環境、利用者のことなど、まだ何も知りません。

 

だから、新人でも経験者でも丁寧な説明や指導が必要なのです。

 

「経験者なら教えなくてもできるよね」

じゃないんです。

 

 

あの人は使えるとか使えないだのどうだの言ってる時点で、

せっかく来てくれた職員を「使えなく」しているのです。

 

しっかりとした指導、教育体制を整えていないのだから。

言ってしまえば、自分達で現場の人を減らしてるのですよ。

それが人材不足につながっているんです。

 

 

「すぐ辞める」とか、「使える人が来ない」とか、言いたい気持ちはわからなくもないですが、

 

自分達の指導・教育方法に不備はないか?

きちんとした教育マニュアルがあるか?

その人の粗ではなく良さや得意分野を見出せないか?それを活かす仕組みがあるか?

 

それらをいちど振り返る必要があると思います。

 

 

おわりに

入職した職員を活かせるかそうでないかは事業所の指導・教育体制だと思っています。

 

未経験者であれば

 

「そんなこともわからないの?」

「まだできないの?」

 

といった言動や態度はもってのほか。

 

わからないんです。できないんですよ。

きちんと教えてあげてください。

 

 

 

逆に経験者は、わかるだろうとほとんど教えず現場に放置したりするなどはもってのほか。

 

先に書きましたがその事業所のことや利用者のことは知りません。

それに仕事の仕方や専門用語・業界用語の意味や捉え方が自分達と違っている場合があり、

お互い「ズレ」が出てきます。

専門用語の使い方についての記事はこちら↓

https://www.kaigobilly69.net/entry/2019/05/31/100057

 

新人だろうと経験者であろうと、その事業所のことや利用者のことを知らないのは一緒。

 

きちんとした指導・教育体制を整え、仲間として認めてあげてください。

 

 

それをしようとせず、人手不足で大変なのに、

せっかく人が入ってもロクに教えず、

「使えない人しか来ない」

なんて言ってるようじゃ、せっかく来てくれた人も辞めるし、その悪評は広まり、ますます人が来なくなります。

 

そんな事業所、離職率が高くて当然です。

 

 

じっくり教えるような時間がないのはわかりますが、入職者が一人立ちするまでの間だけです。

 

気にかけて、時間をかけて教えてあげてください。

ふんばりましょうよ。

 

 

ほら、RPGだって、新しく入った仲間の一人のレベルが低ければ、その仲間のフォローをするでしょ?

補助魔法をかけたり、強い装備にしたりして。

 

そういうイメージです。