闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

役職への指導・育成を怠っていないか?

 


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年度が変わる、もしくは退職などがあり年度途中の人事異動などで、

イチ介護職だった人が役職や相談職などに昇進・異動する場合があると思います。

 

ほとんどの場合、職場での活躍が買われてのことだと思います。

(まれに「他に人がいないから仕方なく」という声も聞こえますが…)

 

この時、昇進・移動した職員へのフォローをしているのか。

そんな事を書いていきます。

 

 

役職や他職種に求められるものは介護業務とは異なる

介護現場でバリバリ活躍している場合でも、

あくまでもそれは「介護業務でのスキル」です。

 

イチ介護職としての働きだけでみれば、

「おお、この人凄い!」

となりますが、

 

それができるからといって、それが役職の業務や他の職種での業務で通用するかはまた別問題です。

 

簡単にいうと、

「求められる・必要とされるものが違う」

からです。

 

役職に必要なものとは

役職の場合、一般職員とは違い、

その部署の統括、つまりはマネジメント能力が必要になります。

 

そして職員一人一人の個性の把握、個性や得意不得意の把握、

それに関わる指導、説明力など…

 

書いていったらキリがないでしょう。

(勤務表作りとか…)

 

通常、こういったものは一般職員時代に指導なんて受けないでしょう。

 

(役職についての関連記事もあります⬇️) 

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役職は一般職と違い利用者だけみていれば良い、その日の業務の遂行状況だけをみていれば良いというわけではないのです。

 

他職種に必要なもの(ケアマネを例に)

介護職からの異動で、よくあるのは相談員やケアマネなどでしょうか。

 

私は施設ケアマネ経験があるので、ここではケアマネを例に出してみます。

 

 

ケアマネは、利用者一人ひとりのケアプランを作りますよね。

 

そのためには利用者今できていることや困りごと、それらに関連する要因などを把握する力及びそれに関連する知識は勿論のこと、

それを行うための質問力、

話の聴き方や姿勢、

他職種に情報を聴きだす能力、

他職種に情報を発信する能力(わかりやすい説明)

ケアプランを作るための知識、文章力、

ケアプランを周知、実行してもらうためのサポート、

今の戦力でプランができるかどうかの見極め及びその根拠となる知識、

利用者や家族と接するためのビジネスマナーなど…

 

これも書いていくとキリがありません。

 

いくら介護現場でバリバリ動けてるからといって、

それがそのままケアマネ業務に活かせるとは限らないばかりか、

必要とされるものが違ってきます。

 

こちらも通常、一般職員時代に指導なんて受けないでしょう。

 

(ケアマネ関係の記事も書いてます⬇️)

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役職や他職種へも指導・育成をきちんと行うべき

役職昇進や他部署へ異動する職員は、大体ベテランの人が多いでしょう。

 

そのためか、新人への指導育成と違って放置されることがあります。

 

今までと同じ立場・部署であれば、それでまだ何とかなっていたかもしれませんが、

 

昇進や異動となると、

「求められる能力、新たに必要な業務」

が出てきます。

 

こういう部分に関しては「新人」といっても過言ではないし、

きちんとした指導・育成を受けないと身に付かないものです。

 

介護の新人時代だって、何かしらの指導育成を受けてるでしょう?

 

放置されやすい「ベテラン」職員

役職や部署異動をしたベテラン職員。

その事業所に長く勤め、介護現場での動きも良いからと、

昇進・異動後も今までのように放置されたんじゃ、仕事に必要な力は身に付かないばかりか、

 

酷い場合は自分達が指導育成をしていないからなのに、

「使えない」「期待はずれだ」

などと評されることもあります。

 

理不尽ですよね。

 

いきなり新しい地へポーンと放り込まれただけでレベルアップできるわけないだろうと思います。

 

多少放置されても滞りなく動けるのは、

「その立場や部署に長くいるベテランだから」です。

 

ベテランだから昇進や異動後も放置して大丈夫じゃないんですよ。

 

職員の立場や職種に応じた育成プログラムが必要

それぞれの部署において、

新人・中堅・ベテランそれぞれへの指導育成プログラムを定めておいた方が良いと思います。

 

それぞれのプログラムにおいて、

目標・期間を定め、それに対する達成状況をチェック振り返る。

できているところは伸ばし、不足している部分は指導をする。

「●●ができる」など、その目安となる項目も定めておく。

 

こうすることで職員の成長度合いもある程度可視化できます。

 

指導を受ける側もこの項目を見る事で、

「こういうことが求められているんだな」

 

と、何をすべきか、何を求められているかがわかります。

 

空手や英会話、スイミングなどの「初級・中級・上級などのコース分け」といったイメージです。

「進級」するためには予め定められている項目ができるかどうかをテストするでしょ?

 

そういうイメージです。

 

おわりに

きちんとした指導を受けずダメ出しばかりされているとモチベーションは下がるし、

その人が本来持っている強みも活かすことができません。

 

それが続くとどうなるか。

心身のバランスを崩したり、それにより介護業界そのものから離れていくかもしれません。

こうなると自分達で追い出してるようなもんです。

 

普段からコミュニケーションがとりやすく、

意見や悩みを言い合えるような環境。

 

そんな事業所が増えたらいいなと思っています。