4月に入り、介護業界にも新人が来たり、異動や昇進等があるかと思います。
特に新人さん、意識しておいた方がいい事があります。
それは、
「入ったばかりの今この時期が、いちばん客観的な視点でいられる」
ということです。
「介護の常識は世間の非常識」という言葉があるくらい、介護施設内は特殊です。
タメ口、挨拶しない、ご飯におかずやクスリを混ぜる、無言で車椅子を押す、あからさまな不機嫌な表情での仕事等…
これらは他の業種ではほぼみられません。もちろん、そんな悪い面ばかりじゃないことも知っています。
が、配属された所がそんな「世間一般からみて非常識」だったらどうでしょう。
新人は先輩から指導を受け、先輩のマネをします。
最初は「これ、おかしくない?」と思っていたことがいつしか「当たり前」になり、何の疑問も持たなくなります。
そのうちモラルの低下、不適切なケアの蔓延、利用者への「気づき」の見落としへとつながり、ケアの質の低下を招き、いつまでも「介護施設の常識は世間の非常識」
と言われ続けるでしょう。
ただ、「そうは言っても配属したばっかりでそんなこと言えないし、刃向かうようにも捉えられかねない…」
という心境もあると思います。
なので、「気づいたことや気になったこと等は、日時も合わせてなるべく早めにメモしておく」
これをオススメします。
後で確認できるし、自身の意識の悪化を防げます。
記録に残しておけばいつでもそれを問題提起できるので、ある程度仕事に慣れたころ、小出しに提案しても良いでしょう。
自分が何か不利益な扱いを受けた時の証拠にもなります。
または「録音」も良いと思います。確実だし、自分が話した内容も証明できます。
私は今でも利用者に対する気づきをメモしておき、会議の議題にあげたりしています。
すぐメモしないと忘れますからね。
異動した場合も、同じ方法が使えます。
繰り返しになりますが、
「外から来た人の方が物事を客観的に見れる」
ということです。
仕事に慣れた人ほど、感覚が麻痺しており、気づくものも気づけなかったりします。
「この人はこういう人だから」
「昔からウチの施設はこのやり方だから…」
こういうセリフ聞いたことある人多いんじゃないでしょうか?
もうこういう事言う時点で麻痺してます。
ベテランの方、注意していきましょう。
新人さんの質問や提案は大事にした方がいいです。
経験不足だからと雑に扱わず、しっかり聞いてあげてください。
ベテランには思いつかない意見を持ってくると思いますよ。
そして新人さん、入ったばかりの頃の気持ちを忘れず、そのままでいて下さい。