闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現状に対し色々な方法を提案するという形で闘っていきます。

介護福祉士の資格は意味がないのか!?

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先日、

介護福祉士の試験の結果が発表となりました。

 

 

受験された方の中には、

ドキドキしながら結果を待っていた方もいたことでしょう。

 

インターネットでも、リアルでも、

その話で盛り上がっています。

 

 

そして合格された方、

おめでとうございます!!

 

 

同じ資格持ちとして、宜しくお願いします^_^

 

 

 

 

 

…と、ここまでで終わればいいのですが、

昨日介護福祉士の資格について気になる意見を目にしました。

 

しかも複数人から。

 

 

 

それは、

 

介護福祉士の資格は取っても意味がない。

・資格は肩書き。実績ではない。

・資格を取ってもメリットがない。

・取得に対してのコスパが悪い。

・資格取得に労力を使うなら副業(何やるんだかわかりませんが)をしたほうがいい。

 

 

だいたいこんな感じでした。

 

 

 

思うのは別にいいと思うんですよ。そんなのは自由だし。

 

もし仮に自分が何かの資格を取った際、それを活かす場に出会えなかったりしたら私ももしかしたら上記のような印象を持ったかもしれないし。

 

 

 

ただね。私がいちばん気になったのは、

 

何でわざわざ介護福祉士の結果発表の日にそんなことを発信したり、

合格者に上記のようなことを言って水をさすような真似をするのか?

 

というところです。

 

まあ、ごく一部ではあるんですが。

 

 

 

ただ、後で知ったのですが、こういうことを言うのは揃いも揃って、

 

介護福祉士をとってもいない人

介護業務に従事していない人(部外者・第三者)

介護業界に首を突っ込んでくるよくわからない横文字系の会社の人

 

 

だいたいこんな感じでした。

 

 

 

資格が無駄とか言われて、試験のために努力した方などはムッとしたかもしれませんが、

 

私はこう思いました。

 

「そういうことは介護の仕事に就いてるうえで、実際に取ってみてから言ってみな。
介護の経験もなく、取ってもいない資格をディスっても何の説得力もないぞ。」

 

と。

 

ロクに介護の経験もなかったり、その資格も持ってないような人に資格をディスられてもねぇ…(笑)

 

 

 

介護福祉士に限らずメリットだのコスパだので資格を語りたくないんですが、

介護福祉士でいえば、

 

 

一定以上の知識、スキルがあることの証明になる

知識がつくことで、気づきにつながる

事業所の加算に関係する

就職、転職の際に有利

資格手当がつく

 

などでしょうかね。

 

そして何より、得た知識によって、根拠や理由のはっきりした対応ができることです。

 

 

何にせよ、

頑張って勉強してとった国家資格。

意味がないはずなんかない。

 

意味がないなら国家資格になんかならないでしょ?

 

 

 

くだらない意見に惑わされないでください。

 

 

 

でも、注意点もあります。

 

それは、

「資格を取ったから終わり」ではないということです。

 

 

法律も介護技術も知識も日々変わってきます。

 

日々勉強をしろとまでは思いませんが、

少なくともそういう部分についていけるくらいのアンテナは張っておく必要があると思います。

 

 

10年前に介護福祉士をとった人と、

今年介護福祉士をとった人では考え方も違います。

 

そりゃそうです。勉強の内容が違うんだから。

 

 

ここに気づかないと、

 

「俺(私)の時は●●だった」

 

としか言えない、所謂老害・お局となりかねません。

 

注意していきましょう。

 

 

 

そして改めて合格者の皆さん、

合格おめでとうございます!!!

職場の離職理由、考えたことある?

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介護現場は人員不足だと多方で言われています。

 

ただ、その事業所や利用者の状態などで変わってはきますが。

 

 

今日は年度末でもあるということで、

 

退職

 

についての意見を書きます。

 

 

 

 

 

私は過去、そこそこ長い期間勤めていた事業所があります。

 

そこは、どういうわけか退職者が後をたたない。

 

人間関係が悪いわけでもない。

 

待遇も悪くない。

 

なのに退職者が多い。

 

 


離職者が多くて通常業務に支障が出たり、ユニットを一時閉鎖したこともありました。

 

 


でも、その場しのぎの「対策」は立てていましたが、

 

肝心の「なぜ、退職者が多いのか」を分析してた様子はありませんでした。

 


上司は「みんなで協力し合って頑張ろう」

 

と繰り返すだけ。

 

 


介護現場は「忙しい」「人がいない」

 

と繰り返すだけ。

 

 

特に介護現場については、

 

どこにどれくらい支障が出ているかを説明する人もできる人もおらず、

ただ「忙しい」と言うだけでした。

 

 

 

 

この一件について思ったのは、

 

上層部はなぜ、「退職理由」を調べようとしなかったのか。

管理職会議などで議論しなかったのか。

 

 

介護現場については上記の思いに加え、

 

どこにどのくらい時間がかかって、

現在の人員ではどれくらいの支障が出ているのか。

 

これを分析、言語化して議題にあげることをしていませんでした。

 

 

 

これでは、

 

今の介護現場はどれくらい業務に支障が出ていて、それをクリアするにはどれくらいの人員が必要かの分析ができず、上層部も必要人数を知ることができないです。

 

結果として、介護現場サイドは入職人数が少ないと上に不満を漏らし、

上層部サイドはせっかく人数増やしたのにまだ言ってくるのかという不信感につながります。

 

お互いの意見やその背景がきちんと伝わらず、職場環境の悪化につながりかねません。

 

 

 

加えて、

 

「なぜ、退職者が後をたたないのか」

 

を組織として分析しなければ、いつまでたっても退職者は後をたたず、その場しのぎの対応が続きます。

 

きちんとした指導ができておらず一人立ちが不安になっていないか?

無意識のうちにパワハラをしている人がいないか?

勤務時間に対して業務を詰め込みすぎていないか?

そもそも給料が安いのか?

 

など、退職理由を調べることで、見えてくるものもあり、職場環境の改善につながる。

結果として退職者数の減少にもつながります。

 

 

 

募集をかけて入職を待ち、そこから入職した職員を育て上げて戦力にするまでの時間、労力、費用をかけるより、

今いる職員が辞めないような環境にする方が遥かにスムーズではないでしょうか。

 

 

 

 

せっかく縁あって出会い働いてくれているのだから、

少しでも長く働いてくれるような環境作りを望みます。

介護における「仕事の意識」とは

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仕事の同僚との会話やネットでの会話の中でしばしば、

 

仕事への意識

 

が話題になることがあります。

 

 

①「利用者の笑顔のためにしている。そのためにはサービス残業もする!給料は二の次。文句なんてもってのほか。介護をさせて頂いている」

 

みたいなものから、

 

②「仕事は仕事。勤務時間での仕事しかしない。お金のために介護の仕事をしてるから時間になればさっさと帰りたい。暴力?粛々と対応するべき」

 

 

なんてところがよく目にする意見でしょうか。

 

 

 

で、その次に来るのが、

 

これらの意見の対立

 

です。

 

 

 

①のような考えの人は②のような考えの人に対し、

 

「冷たい。そんな意識でいいのか?」

 

 

などのような印象をもったり、

 

逆に②のような考えの人は①のような考えの人に対し、

 

「お花畑。キラキラ系。何でそこまで自分の時間を犠牲にする必要がある?」

 

 

なんていうような意見を持ったりしています。

 

 

 

両者真逆ともいえる主張だから、納得(論破?)してもらうのは相当大変だと思います。

 

 

でも別に個人的には、

 

「どっちでもいいんじゃない?自分の思想を人に押し付けなければ」

 

 

と思います。

 

 

何故なら、仕事への意識や考え方なんて、

利用者には関係ない。

 

どんな思想であろうと、職場の理念、就業規則、業務マニュアル、ケアプランなどに沿った仕事をしてくれる人であれば、意識なんて関係ないと思います。

 

それに意識なんて目に見えないものだし、

わざわざ利用者に、

 

「私は仕事に対して●●という考えです」

 

なんて言う人もいないでしょう。

 

 

①のような意見の人でも仕事が雑で口ばっかりなら利用者や事業所から良くは思われないし、

逆に②のような一見冷たく見える印象の意識の人が、勤務時間内は完璧に仕事をこなしていれば、

利用者もそちらを選ぶのではないでしょうか。

 

これは逆も然りですね。

 

 

 

 

自分の思想を人に押し付けたり、論破しようとするからこじれるのです。

 

特にネットでの関係ならなおさら。

 

「お互い顔も職場も知らないのに何で思想を押し付ける必要がある?押し付ける意味は何かあるの?」

 

て思います。

 

 

 

自分と相手は違う人間です。

 

考え方なんて違って当然です。

 

 

自分の思想を過度に主張したり押し付けたりするなんて傲慢だと思います。

 

 

そんなのは意見交換でもカンファレンスでも何でもありません。

 

 

記録は電子化したほうが良い

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介護現場において、

 

記録や事務仕事は避けて通れません。

 

 

 

しかも、その記録、作業量はなかなかのものです。

 

 

以前、記録についての記事も書いていますが、↓

https://www.kaigobilly69.net/entry/2019/04/13/024642

 

 

ものすごく大変なんです。

上述した記事のように、気を使う必要がある。

 

 

ただダラダラと書けばいいってもんじゃないんです。

 

 

 

で、この記録や事務作業ですが、

事業所の中には、

 

全て手書き

 

の所もあります。

 

 

 

正直、勘弁してほしいです。

 

 

手書きは、

 

紙が増えて管理が大変

紙なので経年劣化がある

後で見返して確認しにくい

字によっては読みにくい

間違えた時に直すのが大変

平均値などを出す時にひとつひとつ確認して数えないといけない

そして何より時間がかかる

 

など。

個人的にはデメリットしか感じません。

 

 

 

これを、介護記録ソフト(ほのぼの等)

に入れ替えると、これらのデメリットはほぼ全て解決できます。

 

 

作業が圧倒的にラクになるし、データもとりやすい。

そして浮いた時間は他のことに使えます。

 

 

反面、

 

職員全体に周知させ、軌道に乗るまで時間がかかる

ソフトやネットワークなどの整備にかなりの金額がかかる

修正がしやすいということは、不正もしやすい

(虚偽記録や文章のコピー&貼り付けなど)

停電や災害の際は使えない場合がある

 

という懸念もあります。

 

 

「これらの懸念、特に大金をかけてまで、電子化にする必要性があるのか?」

 

というのを上層部は心配しているかもしれません。

 

 

 

私は手書きの事業所も電子化の事業所も経験しましたが、

 

いち職員としては、

 

電子化の方が絶対良いと思います。

 

 

冒頭で書いたデメリット部分がほぼ解決できるのもそうですが、

 

記録の一部分をまとめたり、

食事やバイタルなどを表にしたり、

文字検索機能で、特定の項目

(プランの実施状況や利用者の反応など)

だけを抜き出してデータをとったり、

それらをすぐ印刷して家族に渡したりもできます。

 

特に家族への説明は、こういう介護記録ソフトでわかりやすい書式のものを渡して説明したほうが、

家族の安心感にもつながります。

 

パソコンなので文字もキレイでみやすいし。

 

 

各数値を表にするのも、

その表やデータをもとに、アセスメントもしやすくなります。

 

いちいち一枚ずつ紙をひっくり返して、

欲しい情報をひとつずつ探して、

それを手動で計算に平均値を出して、

特記事項は別でまとめて…

 

なんてやってたら時間がいくらあっても足りません。

 

 

あと、たまに見かけるのが、

せっかく電子化にしたのに手書き文化が残ったままで、

 

手書きのチェック表や記録用紙などにいったん書いて、

それを記録ソフトに転記する

 

というもの。

 

電子化の意味がなく、

ただの二度手間です。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、手書きだからダメっていうわけでもないんです。

 

全てを電子化した場合、

大規模災害などが起こった場合、その情報は全て使えなくなります。

 

電気も使えなければ当然ですよね。

 

 

 

なので、電子化にしたから大丈夫!

ということではないのです。

 

 

こういう時に備え、

 

利用者の情報(フェイスシートや直近のADLなど)

薬情報

 

などは、定期的に更新し印刷し、事務所などで保管しておくことをお勧めします。

 

これは実際に私が勤めていた事業所でやっていた対応です。

 

 

災害の時などは、

利用者の情報、特に既往歴や薬情報はかなり重要です。

 

これらがあることでスムーズに連携をとることができます。

 

 

 

デジタルもアナログもその特徴に応じた使い方をしていきたいものです。

「物を盗られた」と言う利用者について考える

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認知症の人で、いわゆる

 

物盗られ妄想

 

のある人がいます。

 

 

私も何人も見てきました。

 

 

こっちは何もしてない。

それどころか仕事とはいえ一生懸命支援をしているのに突然、

 

「あんたが私の●●持ってったんでしょ!」

 

なんて言われる。

 

 

あれ切ないですよね…

時にはムッとくることもあると思います。

 

 

 

この、「物盗られ妄想」を、認知症の人の心理と合わせて考えてみたいと思います。

 

 

その前にまず最初に。

 

アナタがいつも持ち歩いてる、もしくは部屋にいつも置いている物を思い浮かべて下さい。

 

バッグ、財布、ケータイ、CD、上着、何でもいいです。

 

 

それらの物は自分以外は基本的に誰もいじりませんよね。

 

 

それがある日突然無くなったらどうでしょう。

 

特にバッグや財布などの貴重品類。

 

 

多少は探したりするでしょうが、

 

「自分以外は私物をいじるはずないのにどうして?」

「私はきちんと片付けたのに…まさか、一緒に住んでる家族が持ってった(もしくはどこかにやった)んじゃ…?」

 

ってちょっとでも思ったりしませんか?

 

 

自分が無くした、もしくはどこに置いたか忘れたと思っていなければ、

一緒に住んでる誰かを疑うのは、ある意味当然なのかなと思います。

 

自分以外は家族しか部屋に入りませんからね。

 

 

通常なら、

「アンタまた変なとこ置いて忘れたんでしょ?」

「そっかー、もうちょっと探してみるわ」

 

となりますが、

 

 

認知症となれば話は別です。

 

 

知っての通り認知症には、 

 

記憶障害

 

があります。

 

 

その時は大事なものだとタンスの中や布団の下などにしまいますが、

 

それをそのまま忘れます。

 

 

記憶「障害」なので、

「片付けたけどどこに置いたか忘れた」

などの断片的に覚えているわけではなく、

 

片付けたということそのものを綺麗さっぱり忘れます。

記憶がないんです。本当に。

 

 

なので、

その人からすれば、

 

そういう事実なんかない

 

ことになります。

 

 

で、ふとした時にその「無くした物」を思い出す。

その物を置いていた場所の記憶はいつも定位置に置いて管理していたころの場所。

 

認知症のため今までとは違う、ちょっと変わった場所に置いていることなんてわからない。

 

 

「自分はきちんと片付けた。でもいつもの場所にない。泥棒なんか入ってこないから、後は家族くらいしか私の物を触らない。だとしたら家族が持ってったんじゃ…」

 

という心理につながるわけです。

 

 

だから、

 

「嫁がお金を持ってった」

 

と訴える利用者が多いわけです。

 

昔は同居の息子の妻が主介護者の場合が多かったから。

 

 

 

で、これを施設に当てはめると、

 

普段介助や掃除、リネン交換などで頻繁に出入りする職員が真っ先に疑われるわけです。

 

記憶障害に加え思い込みも強くなっているので、本当に大変です。

 

 

更に一番大変なのが、 

 

「職員が私の財布を盗った」と、

 

施設の上層部に訴え、それを上層部が鵜呑みにして職員を疑い、ひどい時は処分をするパターン。

 

最悪ですよね。

 

利用者のことをわかろうとしてないし、

何の解決にもなっていない。

 

アンタたちの目は何を見てるんだ?と思いたくもなります。

 

 

 

私は施設の経験が長いので、施設での対応を書きます。

 

 

大体、無くなった物は我々の予想の遥か斜め上の場所から見つかったりします。

 

なので、捜索時のひらめきが大事になってきます。

 

ゲームで宝箱やレアアイテムを探すと思って(笑)

 

 

あとは、訴えがあったときの記録。

 

利用者の発言を出来る限り忠実に記録します。

 

 

職員の動きや利用者のADL表などは各施設にあると思うので割愛。

 

 

無くなったら物が見つかるまでは利用者は納得しないと思いますが、

とりあえずここまで用意しておけば万が一職員が上司な家族などに疑われても意見できるだけの証明にはなるでしょう。

 

 

それと、訴えがあったらなるべく早く、

一緒に探す(最悪、フリでもいいです)

 

そして、

「見つからないね。また後で探しましょうか」等の声かけで

できるだけ安心させてあげることです。

 

 

他の利用者をみながら、

他の業務をしながらの対応というのは大変ですが、

 

後で落ち着かなくなったりするよりはマシです。

 

 

 

物盗られ妄想に限らず、記憶障害は本当に大変です。

 

本人も、介護者も。

 

 

過去に認知症についてブログ書いたこともありますが、

 

動作の「抜け落ちた場所」をいち早く把握し、

その部分のアプローチが重要になってきます。

 

 

ゲームで認知症を考える↓

https://www.kaigobilly69.net/entry/2020/01/21/002904

 

認知症を「特別なもの」と捉えてる?↓

https://www.kaigobilly69.net/entry/2020/01/17/122422

 

認知症の利用者の暴力暴言についての考察↓

https://www.kaigobilly69.net/entry/2019/08/13/155409

 

食事に手をつけない人の対応方法一例↓

https://www.kaigobilly69.net/entry/2019/11/05/135445

 

 

 

他にもいくつかありますが、こんな感じです。

 

何かの参考になればいいなと思います。

物を渡したがる利用者の話

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私は特養が長いですが、

デイサービス、ショートステイ、そしてケアマネの経験もあります。

 

そこで、職員によく物を渡そうとする利用者がいました。

 

ほとんどが食べ物。時々衣類など。

 

 

当時、他の利用者に渡してないからまあいいかという認識でした。

その気持ちは否定するものでもないし。

 

 

月日がたち、今度はお金を持ってきて、職員に渡そうとするようになる。

 

「あなた、赤ちゃんいるでしょ?これでオヤツでも買ってあげて」

「あなたたち、いつも忙しそうにしてるから、飲み物でも買っといで」

 

などと。

 

 

気持ちはありがたいけど規則なので受け取れない旨を私含め皆伝えていた。

 

それでも渡そうとしてたけど、金品は受け取れないので、丁重にお断りしていた。

 

 

「みんなして、受け取れないの一点張りで、あんまりいい顔してないよな絶対」

 

と思っていたある日、

 

「ねえ、自動販売機まで連れてってくれない?ノドが乾いたから」

 

と話があったので、自動販売機まで車椅子を押していきました。

 

 

そして、

 

「私背が低くて届かないからお金入れてボタン押して」

 

と話があり、お金を受け取り投入口へ。

 

「どれにしますか?」と私。

 

本人の指定する飲み物を代わりに購入ボタンを押す。


が、


「あれと、これと、あとあの端っこのも買って」

と、どんどん数が増えていきました。


子供や孫に買ってってあげるのかなと思ったら、

 

「はい、コレあなたたちに!お金はだめなんでしょ?これならいいでしょ。みんなで飲んで下さい」
と、今さっき買って袋に入れたジュースをそっくり渡されました。

 

これには、

 

「やられた!お見事!」

 

と思いました。

 

 

これで終わりならただの笑い話になるかもしれません。

 

 

 

 

いつもニコニコしており人当たりのいいその利用者。

 

でも、どうしてここまでして物を渡したがるんだろうと考えました。

 

 

確かに、何かをしてもらったお礼に物を渡すのは、人間関係を円滑にする潤滑油となります。

 

 

職員に介助をしてもらっているからなのか…

とも思っていましたが、

 

ある日を境にその利用者は事業所に来なくなりました。

 

「どこかに入所したのかな。でもまだ十分動けてるしなあ」

 

などと皆不思議に思いながらも、更に月日は流れ、いつしかその話も出なくなりました。

 

 

それから1年後。

 

新聞の「お悔やみ欄」にその利用者の名前が。

 

 

ここで初めて、その利用者を取り巻く環境を皆が知りました。

 

 

家族関係が複雑で、今で言う身体、精神、経済的虐待を受けていたこと。

そのため介護サービス事業所以外で他者と関われることができなかったことを。

 

 

 

今となってはわかりませんが、

サービス利用時にいつもニコニコしていたのは、

 

そういった環境のために頼れる人がいない中、周囲を不安にさせまいと気丈にふるまっていたのかもしれません。

 

物を頻繁を渡そうとするのも、仕事とはいえ自分に親身になって介護をしてくれる職員への精一杯の感謝の気持ちだったのかもしれません。

 

介護サービス利用時にしか、他者と関われる機会がなかったのかもしれません。

 

持ってきたお金が少額だったのも、まとまったお金があるとわかると取り上げられていたのかもしれません。

 

 

そして今になって思えば、

 

着替えがいつもヨレヨレで、洗ったのかどうなのかわからないものばかりを持ってきていた。

 

そのカバンもボロボロだった。

 

 

「家の人にお土産ですか?」などと聞いても、

「いや、家には持っていけないんだ」という返答。

 

 

これらの場面から、関係職種に報告、相談しておけば何か手を打てたのかもしれなかった。

 

当時は若くそういった気づき、知識、経験も乏しく、そういう部分に気付けなかった。

 

更に、他の職員や上司もそういう気づきはなかったようでした。

 

 

 

 

 

病気など、何らかの事情で自宅での生活が困難になり、

介護サービスの利用となります。

 

そして事業所は自宅とは違い、どうしても生活内で大なり小なり制限が出ます。

 

そういった中でその利用者は、今自分にできる精一杯の感謝を表していたのでしょう。

 

私はそう思っています。

 

 

 

 

利用者に何かをあげると言われて、

 

「いや、受け取れません」

 

の一言で済まさず、

 

 

利用者の感謝の気持ちを受け止めた返答を心がけていきたいと思った事例でした。

介護の世界へ飛び込む人へ

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介護業界に限らず、

 

新卒や異業種からの転職で介護の世界へ入ってくる人がいます。

 

 

そろそろ年度も変わるし、人事の変化もある時期なので、

 

お節介ながら未経験で介護業界に入ってくる人へ

 

老兵からメッセージを送りたいと思います。

 

 

未経験でこの業界に飛び込む人。

介護の仕事を選んでくれてありがとうございますm(__)m

 

就業までに最低限覚えてきてほしいことがあります。

それは、

 

高齢者に多い病気の理解

介護保険法などの関連法案の理解

 

です。

 

病気の特性を知らないと、利用者の異変に気づかず、他者に報告などができなくなります。

結果として対応の遅れによる利用者の状態悪化などにつながります。

 

 

そして関連法案についても知っておかないと、

業務の抜け(記録など)や、良かれと思って対応したことなどが法に触れていて問題になった…

なんていうおそれがあります。

 

 

 

未経験であれば、知っておくべきことはこれくらいでいいと思います。

 

あとは、世間一般の年上に対する言葉遣いや立ち振る舞いでしょうか。

 

 

介護技術や知識は仕事をこなすにつれてついてくるし、

所属した事業所、利用者によって対応はバラバラです。

 

 

技術面の本を読むなとは言いませんが、現時点での優先順位は低いと思います。

 

 

現場に慣れないうちに本などで知識をつけても、

経験が伴わないのでただの「頭でっかち」になりかねません。

 

 

そして、

 

「その対応は違いますよ!本で見たから!」

 

なんていう小局みたいになりかねません。

 

 

 

 

また、経験が伴わないと、今なぜその対応をしているかなどを考えることができず、

本などで得た知識が自分の全てになってしまいます。

 

 

介護は利用者によって対応はバラバラで、

その方法は無限にあるといっても過言ではないでしょう。

 

食事介助ひとつとっても、

「全く同じやり方」

はありません。

 

 

表面上の知識だけで経験が伴わないと、

 

「策士、策に溺れる」

 

ことになり、

 

判断ミスなどにつながります。

 

 

特に食事介助でのミスは命に関わります。

 

例えば本で、

 

「利用者は常食がいい。脳への刺激になり認知症予防、自立支援につながる」

 

なんてものを読んだとしましょう。

 

 

で、それをそのまま鵜呑みにし、目の前の利用者の状態の把握もせず、介助スキルもなく、

アセスメント能力もないまま、いきなり常食を食べさせようとすると…

 

窒息です。

 

 

経験が必要な理由は、そういうことです。

支援をするにあたって検討、判断材料、根拠を身につける。

 

判断ミスは命に関わることがあるんです。

 

 

 

 

後は勤務形態。

 

正職員がいいのか、契約職員なのか、派遣なのか。

 

これはもう、

 

その人の体力、家庭事情、経済状況などで異なるので、

自分の状況に合う形態を選べばいいと思います。

 

 

正職員の方が社会的評価が高いかもしれませんが、

 

それも含めて検討すればいいでしょう。

 

はじめは契約職員で、のちに正職員を目指してもいいし。

 

 

 

今は転職も含めてそういった相談にのってくれる業者もあります。

 

メジャーな業者を貼っておきます。

 

きらケア↓

 

ファーストナビ↓

 

しろくま介護ナビ↓

 

マイナビ介護職↓

 

 

これらの業者ですが、担当者や自分の住んでる地域などで就職・転職支援に差が出てきます。

 

自分に合うかもしれないし、合わないかもしれない。

 

利用するのであればその部分も考慮し、よく考えてください。

 

 

 

 

どんなルートであろうと介護の仕事を選んで来てくれた以上、歓迎しますよ。

 

新人の特権は、

 

「わからないことをわからないと堂々と言え、教えを請うことができる」

 

ことだと思います。

 

わからなくても不自然じゃない。

 

からしつこいくらい聞くことができるし、

重大なミスでないなら多少ミスしても大目に見てもらえます。

 

わからないで、教えてもいないことならミスされても責められないですからね。

(そうですよねお局さん?)

 

 

せっかく選んだ介護の世界。

知識と経験つけてのし上がって下さい。

 

 

VOICE OF A NEW GENERATION!

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