闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現状に対し色々な方法を提案するという形で闘っていきます。

職種で差別をするな

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介護業界で

 

「看護師に見下される」

「相談員・ケアマネに上から目線な態度をとられる」

 

などと言った経験はありませんか?

 

面白くないですよね。

 

「何でそんな偉そうなの?」

て思いますよね。

 

挙げ句の果てには、同じ態度を介護がすると、

烈火の如く怒り出したり、明らかな不快感を示したりする人がいたりします。

(もちろん、全部が全部そうだとは思いませんよ)

 

 

 

「介護は見下されてる!」

「介護は舐められてる」

「介護は底辺だと思われてる!」

「介護は単純労働だと思われてる!」

 

実際に見聞きしたものです。

 

 

職種が違うだけで、

不遜な態度をとるなんてあってはならないことです。

 

色々な専門職が知恵を出し合い利用者の支援をしていく介護業界では尚更のこと。

 

確実に組織をダメにしていきます。

 

 

 

でも、

そういった不満を持っている人たちは、

 

「自分たちはそんなことをしない」

 

と自信をもって言えますか?

 

 

清掃スタッフや調理スタッフなどをどこか下に見ていたりしてませんか?

 

コンビニやゴミ処理業者、飲食業などを、

簡単な仕事とみていたりしてませんか?

 

 

そういう意識があるなら、自分たちが上から目線をとられても文句は言えないですよね。

 

自分たちがされて嫌なことを他の業種に対してしているのですから。

 

 

どんな仕事であれ、それを必要な相手がいて、お金を払ってでも利用したいというニーズがあるから仕事として成り立っているのです。

 

であれば、見下すことなんかできませんよね。

 

 

我々は直接的、間接的に色々な職種にお世話になりながら生活しています。

 

そこには感謝やリスペクトがあるべきと思います。

 

 

介護以外の職種を少し例にあげてみましたが、

介護職に限らず、施設内で職種間の格差があると嘆いている人がいるとしたら、

(まあ、見下すような人が悪いんですけど)

 

自分も無意識にそういう意識がないか考えてみてください。

 

他の職種にリスペクトの気持ちが持てれば、相手のことを自然と考えるようになり、言葉遣いや態度も気を遣えるようになります。

結果として風通しも良くなりチームワークも良くなります。

 

そうなれば、利用者のケアもどんどん良くなっていきます。

 

自分だけの問題ではないので難しいですけどね。

 

 

 

 

あと、これは介護関係者以外に言えることですが、

 

それでも他の業種を

(介護業界以外も含む)

底辺だの何だのと考えてるような人は、

 

自分がその業種を利用する資格はないと思います。

散々人のことを見下して馬鹿にするような人に利用してほしくはないでしょう。

都合のいい時だけその業種を使おうなんて虫が良すぎます。

 

コンビニや飲食店店員に偉そうに接したりするようなら、その人はコンビニを使う資格はないでしょう。

 

介護(ケアマネ、看護、調理、事務、清掃なども含む)

を見下して馬鹿にするような人は、身内や自分が介護が必要な状況になっても、介護を受ける資格はないでしょう。

 

それらの業種、サービスを利用したくないから見下してるんですもんね。

 

 

 

エアマットは万能ではない

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今日は介護現場でよく使われる

 

エアマット

 

についてです。

 

エアマットとはご存知の通り、

褥瘡のある人、そういったリスクのある人などに使われることが多いです。

 

それ自体は問題ないと思いますが、

ひとつ注意点。

 

エアマットは万能ではありません。

それによって皮膚トラブルが確実に治るとは限りません。

 

よく、「褥瘡ができた(できそう)だからエアマットにしよう」

 

という話を聞きます。

 

その原因が局所にかかる圧が原因なら良いのですが、

 

栄養状態

皮膚の不潔(排泄など)

 

などが原因なこともあり、

マットレスは問題ないということもあります。

 

 

圧がかかっているかどうかは、臥床した際に

身体の下に手を入れることでおおよそ予測がつきます。

今は圧がわかるような機械もありますしね。

 

圧がかかっている部分が赤くなっているなどしたら要注意です。

 

ポジショニング設定し圧を分散させなければなりません。

 

そこではじめてマットレスの検討に入った方が良いと思います。

 

 

それにエアマットは、

身体の安定性に欠けるために身体に力、緊張が入りやすく拘縮を助長することがあります。

 

なので、エアマットにしただけで解決!

というわけではありません。

 

皮膚トラブルが改善しても身体の拘縮が進んでしまっては大変です。

 

介助もしづらくなりますしね。

 

エアマットに変える際は、そういったことも考え、

 

身体の力が自然に抜けて安楽な姿勢がとれるような臥床環境にしなければなりません。

 

 

何でもかんでもエアマットでなく、

皮膚トラブルができた分析をし、そこにアプローチするのが先ではないでしょうか。

 

 

身体の状態にあわせ、

適正な道具を

適正な目的で

適正な使用方法で使う。

 

 

色々な職種がいる業界ですので、

 

それぞれの専門性を活かし、

 

あらゆる角度から分析していきましょう。

なるべく椅子に座ろう

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施設において、

車椅子に座っている人はほぼ必ずいると思います。

 

車椅子は福祉用具なので、必要な人に使うのは何ら問題ありません。

 

しかし大した理由もなく、

何となくADLが落ち気味だからなどで、

一日中車椅子に座らせていませんか?

 

 

そんな「座位」についての話です。

 

 

通常、我々が「座る」のは床以外なら椅子が多いと思います。

 

この「椅子」ですが、

座面はクッション、そして椅子をひっくり返すと木などの固い面があると思います。

 

これは、

裏の固い面でお尻全体を支えるためです。

 

仮にこれが、両面ともクッションだったりした場合どうでしょう。

 

お尻全体が支えられず、圧が一点に集中します。

 

お尻の痛み、腰の痛みにつながってきますね。

 

これが心身状態の衰えた高齢者ならどうでしょう。

 

我々のように無意識に姿勢を直したりできません。

その苦痛は想像以上でしょう。

 

 

こういう「座面両面が柔らかい素材の椅子」

が身近にありますよね。

 

そう、車椅子です。

 

車椅子は畳んで持ち運べるよう、座面がシート状になっています。

 

また、転落を防ぐため、やや座面に傾斜がついています。

 

本来は「移動ツール」のための車椅子に、クッションも何も敷かないで一日座って過ごしてみてください。

 

苦痛です。

 

そればかりか、圧が集中するため褥瘡などの皮膚トラブルを招き、

苦痛のため体をずらそうとし、滑り座りになりやすいです。

 

 

加えて、移動時に邪魔にならないよう、フットサポートは前にあります。

ここに長時間足を乗せていると膝にも負担がかかり、膝が突き出た形になるので膝が左右に倒れやすくなります。

 

とてもじゃないですけどリラックスはできません。

 

足底が地につかず、やや投げ出すような形になるため、ますますお尻にかかる圧は増えます。

 

そりゃそうですよね。

 

元々が移動のための道具なんだから。

 

 

なので、

ある程度座位や移乗が可能な人であれば、

 

椅子に座りかえたほうがいいです。

 

 

椅子に移ることで、滑り座りだった人がしっかり座れたり、

食事がしやすくなったりした人を多くみてきました。

 

お尻全体と両足と背もたれで体を支えるため、安定感が全く違います。

 

また、余談ですが車椅子より椅子に座って過ごしている人のほうが、

元気に見えます。

 

 

とはいっても、時間に追われ人もいないこの業界なので、それすら難しいという場合もあるでしょう。

 

止むを得ず車椅子で過ごす場合は、応急処置として、

 

座面にダンボールやプラスチックの板をしき、その上にクッションを敷く。

そして両足はフットサポートにのせず地面につける。

(難しい場合は足台などでサポートする)

 

という手があります。

 

擬似的に椅子のつくりを再現するのです。

 

座面にそのまま座るより断然座り心地がいいです。

 

試してみてください。

 

施設ケアマネは冷遇されているか?

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施設において、ケアマネの存在は重要です。

 

配置義務があるからではありません。

 

 

ケアマネの主な業務内容として、

 

  • 入退所調整及び手続き
  • インテーク
  • アセスメント、それに伴う各職種からの情報収集
  • 新入所のケアプラン作成
  • 認定更新、状態変化によるケアプラン作成
  • 認定調査
  • 申請代行
  • サービス担当者会議の調整、進行、会議録の作成及び内容の周知
  • モニタリング

 

などがあります。

 

中には聞き慣れない言葉もあるかと思いますが、これらは全て、

 

利用者が生活するうえで欠かせないもの

 

です。

 

特に認定関係やケアプラン関係は絶対に不備があってはなりません。

(プランがない場合、運営基準違反になります)

 

なので、

ケアマネは日々頭を抱えながら利用者の生活を守るため、仕事をしています。

 

頭の中で合戦が行われているようなものです。

当然、集中力が必要で時間もかかります。

中には期限が決まっているものもあるし、

空き時間で簡単にできるほど甘いものではありません。

 

ですが、

施設のケアマネの中には

 

  • 雑務を振られる
  • 他の職種から「パソコンばかりで現場に来ない」と思われる
  • カンファレンスをドタキャンされる
  • 欠員時に駆り出される
  • 挙げ句の果てには「施設ケアマネは不要」とまで言われる

 

など、仕事に集中できないような環境にさらされることがしばしばあります。

(私もそうでした)

 

 

特に雑務や欠員時の駆り出されは、相談員やケアマネがよく指名されます。

他の職種もいるのに…です。

 

当然、専門職と違い現場に入っていないことが多いので、

 

「仕事ができない」

「口ばっかり」

 

などと言われてしまいます。

 

そりゃそうでしょう。現場の職員じゃないんだから。

 

自身の仕事を調整してまで協力に入ってもそんなこと言われてれば不快ですね。

 

それに、逆の立場になっても誰もケアマネの仕事を手伝ってはくれません。

(というか、できませんが)

 

それどころか、他人事と思われることもあります。

 

 

ただ、

ケアマネ側も注意しないといけません。

 

  • プラン関係を実質介護職員等に丸投げしている
  • 経緯や現状を把握せず、正論や理想を押し付ける
  • 上位職と勘違いし、高圧的な態度をとる

 

このようなケアマネでは、他の職種からの反発を招き、チームケアが成り立ちません。

 

ケアマネの本来の目的の

 

ケアマネジメント

 

が、できない状態となります。

 

 

そういったケアマネが目立てば、

 

「施設ケアマネは不要」

 

と言われても仕方ないです。

 

 

注意していきましょう。

 

職種間に上下関係はありませんよ。

 

 

 

現場の職員と壁ができることも多い施設ケアマネですが、

そういったものをなくしていけるよう、

私はこうしました。

 

  • どの時期に何の業務にどのくらい時間がかかっているかを雑談を交え説明していく
  • 聞き取り時、目の前の状況だけで判断せず、経緯も聞き取る
  • アセスメントの各専門分野はそれぞれの専門職に作成依頼するが、丸投げせず、最小限の作業で済むように配慮する
  • ケアプランの期限を一覧表にし、全職種が見てわかりやすいようにする
  • ケアマネが欲しい情報は事前にまとめ、相手が答えやすいように配慮する

 

などです。

 

これでも理解してもらえないこともありましたが、今までのケアマネよりは他の職種との距離は縮まりました。

 

参考にしてみて下さい。

 

 

ケアマネは一見パソコン作業が多く、何をしているのかわからなかったり、楽だと思われることもありますが、

 

そのパソコンで、利用者の生活を支えるための作業をしているのです。

 

それは必要不可欠なものです。

 

ケアプランに基づいて日々のケアを行うので、

そのケアプランがしっかり作れる環境にないと、

利用者の生活に支障がでますし、酷い場合は運営基準に引っかかる可能性もあります。

 

 

各職種へのアセスメントの一部依頼も、

それぞれの専門性を信頼したうえでの依頼です。

 

各職種がそれぞれの専門性をもとにケアマネに情報提供をすることで、プランの精度は高まります。

 

決してケアマネがサボりたいからではありません。

 

 

 

職種によって忙しさの種類が違うので、

 

「私たちの方が大変」

 

というのはないと思っています。

 

どんな仕事だって大変です。

だから仕事として成り立っているのです。

 

 

できることなら、

専門職同士が無意識に壁を作らないで、

休憩や何かの時に雑談できるくらいの関係になり、

そこから仕事の話をし、

最終的に腹を割って話せるような組織にできればと思っています。

申し送りの仕方

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介護現場において、

 

申し送り

 

は、言うまでもなく大事なものですよね。

 

  • 利用者の情報
  • 利用者の体調
  • 利用者の変化
  • 直近の様子
  • 注意点
  • 対応変更の有無

 

など、業務前に必ず把握し、周知されていなくてはなりません。

 

この申し送り、

送る側の情報収集不足や表現力の不足などがあると、

当然ながら正確な情報が伝わらず、

ミスやクレーム、重大事故等につながり、結果として施設の質を落とすことにつながります。

 

 

申し送りのやり方は、

  • 口頭での読み上げ
  • 専用のノートなどを活用
  • パソコンで一括管理

 

等があります。

どれも長所短所あり、事業所の環境や雰囲気等によって合う合わないも決まってくるでしょう。

 

情報は多い方がいいですが、ダラダラとメモを読み上げるようなものだったり、ダラダラ長い文章では伝わるものも伝わりにくくなり、送られる側の頭にも入りにくくなります。

結果として情報の把握、共有が不十分になり、ケアの質が低下します。

ダラダラ長いと時間もかかりますしね。

 

 

伝える側は

 

わかりやすい表現で要点をまとめる

 

これを意識してください。

 

 

 

また、他の職種との会話など、何かの拍子で

 

自分だけが知っている情報

 

があることもあります。

 

こういう臨時で得た情報も全て共有しなければなりません。

 

中にはそれを共有せず、

 

自分だけが知っている

 

と、優越感に浸ったり、他の職員にマウントを取る人がいますが、

 

不必要な摩擦を生むだけです。

 

チームで仕事をする以上、誰か一人が突出する方が仕事はうまく進みません。

マウントをとっているつもりが、

ただの自己満足です。

 

そういう人が勝手な対応を行い、何も知らない職員が尻拭いをする羽目になったりします。

冗談じゃないですよね。

 

なので、引き継がれた申し送りや自身が臨時で得た情報は、

 

めんどくさくてもきっちり伝えましょう。

 

そうすることでケアの底上げにもつながるでしょう。

 

 

あと、介護現場において時々

 

言った言わない、

聞いた聞いてない

 

というのがあります。

 

こうなるとただの水掛け論です。

 

どっちも自分の意見が正しいと思ってるわけですからね。

 

証拠を出せば相手は納得するかもしれませんが、申し送り関係で証拠を常に集めて持ち歩くということも考えにくいです。

(そもそも個人情報です)

 

 

なので、そういうことは未然に防げるよう、

申し送りはなるべく

 

形に残るもの

 

がいいかと思います。

 

そして念のため、

メモ程度でいいので、そういった情報のやりとりでの主要な文言程度を個人的に記録しておくといいでしょう。

 

仕事をするうえで他の職員と情報のやりとりは膨大になるので手間といえば手間ですが、

 

伝達ミスを防ぐ

という名目で

不要な水掛け論に巻き込まれないため

 

と思えばいいでしょう(笑)

 

 

 

申し送りは言ったり書いたりする内容や表現ひとつで相手の捉え方が変わります。

 

意図が伝わらなかったということにならないよう、気をつけていきたいですね。

理想を言うのは簡単だ

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とあるテレビ番組での発言が介護関係者の中で話題ですが、それに関連した内容を書きたいと思います。

 

① 食事拒否(食べない)する方は時間をかけて

     根気よく行う。食べさせないのは虐待

→表面上の訴えだけを鵜呑みにして

「いらない?じゃあいいよね」

と、すぐに提供中止するのであれば考えものですが、

中には本当に食べたくない人もいます。

 

食べたくない人に無理矢理食べさせることも虐待といえるのではないでしょうか?

 

食べたくないという訴えが続くようなら、

 

  • 食事形態
  • 温度
  • 体調
  • 便秘
  • 病気
  • 環境
  • 生活習慣(1日1食だったなど)

 

など、様々な視点から検証していく必要があります。

 

 

それに、食事介助対象者は複数いることが多く、自分で食べてる人も見守る必要があります。

その人だけに時間をかけすぎると、他の人に影響や、場合によってはリスクが発生することも考えられます。

 

その後の業務(誘導や排泄、入浴など)にも影響し、結果としてその人を含む多くの利用者の生活に支障が出てしまいます。

そういうわけにもいきません。

 

 

背景を探ろうとせず、すぐに食事を止めたり、逆にただ闇雲に時間をかけて食べて貰えばいいというわけではありません。

それが相手にとって負担になっている場合もあります。

 

日々の観察、記録を重ね、時間をかけて検証していくしかないのです。

 

 

 

②虐待を防ぐために研修の充実、アンガーマネジメント

→まず、虐待が起こる前にはその前兆

(不適切ケアなど)や、職場環境(いわゆるワンオペや対処しきれないナースコール、配置人数以上の多動者同時対応を迫られるなど)によるストレスなど

 

があります。

 

職員も人間なので、そんな環境が続けばたとえ一瞬でも気持ちに影響が出てきます。

そこを表面に出さないよう感情をコントロールできればいいのですが、なかなか難しいでしょう。

 

一瞬でも気分を害さないようにする

 

というのは。

 

 

そんな時は6秒ほどその場を離れるといった話もありますが、特にユニット型の場合、一人でフロアをみていることがほとんどです。

 

そんなことをしたら

  • 見守りを怠ったと判断される
  • 転倒などの別のリスク

 

などといった別の問題が出てきます。

 

簡単にできるものじゃないんです。

 

参考までに、私の場合は

「病気だから」

「何かしらの想いがあるけどそれを表現するこ

   とが難しくなっているから」

「何かしらの介助が必要な人だから」

「勤務時間が終われば帰れるから」

 

という風に考えており、一瞬はムッとすることはありますが、その時だけでその後はすぐ冷静になれます。

ある意味、割り切っているのかもしれません。

 

 

職員が悪いといわんばかりの言い方でしたが、

知識不足、技術不足、理念の欠如などが果たして虐待の原因なのでしょうか?

誰しも虐待をしようと思って働いているわけではありません。

徐々に精神を蝕まれていき、感覚が麻痺し、何かの弾みで虐待が起こってしまうのです。

 

だから、研修をしたところで意味がないのです。

 

虐待はしてはいけないことは皆分かっています。

そこまで常識がない業界ではありません。

 

 

優しかった職員をそうさせてしまうような職場環境の見直しの方が先だと思います。

 

組織風土も関係していますね。

  • 新人育成の段階から現場に丸投げしていないか。(きちんとした育成マニュアルがあるか)
  • 意見を言えるような風通しの良さがあるか。

 

などですね。

 

 

もっと言えば配置基準も見直した方がいいと思いますが、これはそう簡単にできるものではないので…

 

 

 

どの現場でもそうですが、

 

その現場に携わってない人が理想を言うのは簡単です。

 

自分は関係ないですからね。(笑)

 

討論会などでは、両者の立場から意見が言える環境があるといいです。

 

特にテレビや新聞などでは人に与える影響が大きく、片方だけの意見しかないと、

あたかもその意見が無条件に正しいと思われかねません。

 

ただ、逆に考えれば、

 

「客観的な意見をもっている」

 

ともいえるので、

 

闇雲に批判するのもまた違うと思います。

 

 

何が介護業界にとって有益になるのか。

答えを出すのは難しいですが、

本を読んだりニュースを観たりしながら情報をアップデートし、考えていきたいですね。

 

(本音としては、現場を知らない有識者には、

「そこまでいうなら現場に入ってみて下さい」

て言いたい(笑)

 

現場の工夫だけでは限界がある

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ここ最近、介護施設での事故による訴訟の報道が相次いでいます。

 

報道からは断片的だったり憶測が混じっているため個々のないようについてのコメントはしませんが、

 

こういう報道があると大体の施設は、

 

  • 利用者の行動を予測して事故を防ごう
  • 見守りを強化しよう
  • 意識を高めよう
  • みんなで考えて知恵を出し合って工夫していこう

 

等という言葉(もしくは上からの指示)が飛び交うことになります。

 

言ってることはわかるし、事故は防いでいかなければならないんですけど、

 

精神論ばかりで具体性がないんですよね。

 

  • 何をどうやって意識を高めるの?どういう状態が「高まった」ていうの?意識ひとつで対策ができるの?
  • 見守り強化ってどういう見守りにすれば「強化」になるの?
  • 人の行動を100%予測なんかできるの?できるならどうやって?

 

等、ツッコミたくもなります。

 

 

実際は、

  • 一人対複数の利用者の対応をせざるを得ない(配置基準ピッタリの場合)
  • 人間なのでイレギュラーな行動がある。というか、人間なので自分の意思を持っている
  • 病気の関係で、こちらの話や誘導が理解できない場合がある
  • 介護業務から雑務まで、幅広い業務内容。簡潔に言うと「時間がない」
  • 不規則勤務なのでストレス、ノイローゼ、体調の変化が起こりやすい
  • そもそも、一度に介助できるのは一人

(二人同時に移乗したり食事介助したりできませんよね。必然的に介助中は対象者にしか意識を向けられません)

 

などといった背景があります。

 

そりゃ事故も起こるわ!!

 

って言いたくもなります。

 

現実的に、

 

一つのユニット、もしくは担当フロアで、

 

配置されている職員数以上の利用者が事故につながる行動をとった場合、その時点でアウトですよね。

どちらかを優先せざるを得ない。

 

大体は、ダメージの少ない方を後にするでしょうが、その予測も完璧ではありません。

だって、人間ですからね。

 

でも見方を変えれば、

 

防ぎようのない事故を最小限のダメージで抑えた

 

とも言えるのではないでしょうか。

 

そうだとしたらその判断力はかなりのものだと思います。

 

 

 

それでもそういったギリギリの精神状態の中で仕事をしているのに、

更に

 

「考えろ」「工夫しろ」

 

なんてことだけを言われた日には、

爆発したくもなります。

 

せめて、

 

皆で一緒に考えようよ!

 

何のための組織なんですか。

 

 

それに、

工夫や考えだけでは限界があります。

 

  • 職員一人しかいない中、二人三人と同時に立ち上がって転びそうになる
  • ハード、環境面(動線が非効率的)
  • 機械の動作関係(コールやセンサーを押してから職員の端末に届くまでのタイムラグなど)

 

というような、どうしてみようもない理由もあります。

(明らかに職員のミスによるものもありますが…

そういった場合は誠意をもって説明し、丁寧に謝罪しましょうね)

 

確かに、普段から利用者の行動を観察し予測をたてることが可能な場合もありますが、

全部が全部そうとは限りません。

どうしても予測がつかないこともあります。

 

 

にも関わらず、なぜか事故の理由を問われた際

 

  • 人がいないから
  • 時間がとれないから

 

などといった理由は却下されがちです。

 

大体が、

 

職員の注意・意識・技術不足

 

という風に誘導されてしまいます。

 

たまったものじゃありませんよね。

 

 

そうなると、施設を責める理由ができてしまいます。

 

「こちらが悪い」

 

と認めてるわけですから。

 

「ほら、やっぱりアンタ達のミスじゃん!」

て言われてしまう状態を作ってしまいます。

 

こうなるとリカバリーが大変です。

いちどこじれた関係を修復するのは難しいです。

 

 

なので、

そういうイメージを持たれたり、毎回毎回責められるのもアレなので、

 

事故が起こったら、

キッチリ分析しましょう。

 

委員会の時などでもいいでしょう。

 

 

事故発生時(フロアでの転倒としましょうか)

 

  • フロアの職員と利用者の位置
  • 対象利用者の訴えや行動、食事水分量からバイタル、排泄、睡眠状態、職員との関係性
  • 事故を防げなかった状況(他の利用者の対応していた等)にかかった時間
  • 他の利用者の行動とその予測の範囲での理由
  • どれくらい時間と人数があれば防げた可能性があったか

 

など。

 

 

そしてこれらを踏まえて、

 

  • 現状の戦力で防げるものであれば次につなげる議論を。
  • 現状の戦力では防げないものは「何がどのくらいあれば防げる可能性があったか」

 

を議論します。

 

もちろんそれぞれ理由や根拠、データを添付して。

 

上辺だけみてあれこれ言ってくるような

「専門家」の人たちには、徹底的に議論しましょう。

決して介護側が怠けているわけではないと。

 

ただし感情的にならないように。

感情が先行して、「人がいない」「忙しい」

だけでは、言い訳にしか思われません。

 

きっちりと情報を整理して、冷静な態度で、

熱い意見をぶつけてやりましょう。

 

 

 

最後にもうひとつ。

 

介護施設は、絶対に怪我はしないし病気もしないし事故が起こらない。

 

そんなことはないです。

 

相手は人間でなおかつ介護や医療が必要な高齢者です。

 

予期せぬ事故は起こるし月日が経つとともに状態は低下していきます。

 

明らかに施設や職員に非があるならともかく、

そういった状態の低下や予期せぬ事故に対して責め立てるのは

 

「やりすぎ」

 

ではないでしょうか。

 

預けている側としては行き場のない感情をぶつけたいのもわかります。

でも施設も職員もできる限り事故を防ぎ、

できる限り状態の低下が自然で緩やかになるよう日々奮闘しています。

 

 

上辺だけの報道や投稿に惑わされないでください。