私は音楽を聴くのが好きで、いつのまにか所持音源がそこそこの枚数になってました。
ということで今日は「施設でかける音楽」について書きたいと思います。
それぞれの施設内で、テレビなりCDなりで何かしらの音楽が流れていることが多いと思います。
その中で、昔から疑問に思うことがあります。
それは、
「高齢者は演歌や民謡、童謡を流すのが普通だ」
という考えの人がいるということです。
入所や通所の利用者は、世代や性別、地域や育った環境などが皆違います。
にもかかわらず、上記の主張をする人がいます。
その考えでいくのであれば、テレビやラジオも、「高齢者にふさわしくない」と、つけることはできないですね(笑)
一日中演歌ばかりの番組などないわけですし。
そもそも、
「普通」の定義は何?
というのがありますし、
調べた限りでは根拠となるデータも見つかりませんでした。
「お年寄りだから演歌、テンポの遅い曲」
という思い込みでしかないのではないでしょうか?
利用者の音楽の好みを把握しての主張ならいいのですが、音楽ひとつに対しそこまでする人は見たことがありません。
もし仮に演歌などが好きだとしても、毎日毎日同じものが流れていたらさすがに飽きますね。
それに、
戦争を体験した世代であれば、たまたまその時代の音楽がかかっていた場合、「あの頃を思い出してつらい」
という話がでるかもしれません。(私は実際に言われたことがあります。)
全部が全部、昔の音楽に対し良い想い出があるとは限りません。何かの拍子で「地雷」を踏むことだって考えられます。
例として、
フロアでJポップを流したとしましょう。
その時に、利用者が明らかに不快感を示す、心身状態に悪影響が出る
等の変化があるのなら、ふさわしくないと言えるかもしれません。
しかし、そんなデータは見たこともありません。
単純に好みの話になるのなら、事前に調べればいいだけの話です。
それでも、
「高齢者に若者向けの音楽(こういう表現は使いたくありませんが)はふさわしくない!
という方がいるなら、その方々に聞いてみたいです。
・曲のテンポはいくつ以上がダメ?
・何の楽器を使うとダメ?
・どういうリズムだとダメ?
・それらは何の基準で判断したの?
・何でテレビやラジオで流れてもやめさせないの?
と。
それに、施設でかかっている音楽をじっくり聴き入っている人より、「テレビのように、ただかかっている音楽」という認識だったり、そもそも聴こえていなかったりする人の方が多いのではないでしょうか。
だったら、
日替わりで職員がそれぞれ好きな音楽をかけたほうが仕事の能率も上がるかもしれないし、雰囲気も良くなります。
利用者から希望があれば変えればいいですし。
日々の忙しい業務の中で、知らず知らず表情が険しくなりそうでも、好きな音楽をかけられるのであれば、仕事のストレスも少しは和らぐのではないでしょうか?
介護業界は本当にギリギリの精神状態の中で頑張っています。
そういった何気ないものひとつでも、職員の助けになることがあるのです。
たかが音楽。されど音楽です。