闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

利用者の入浴時間はきちんと話しあってルール化を

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介護施設では、毎日多くの利用者の入浴があります。

 

時間に追われながら、事故を防ぐよう目配り気配りし、更に利用者に一定の満足感を得てもらう…

(「そんなんできねーよっ!」て言いたくもなることありません?)

 

なかなか大変だし、介護業務の中で上位に入るくらい大変な業務ではないでしょうか。

 

 

ところでこの入浴介助ですが、人によって「さじ加減」が違うことがあります。

 

それって個人的には

「ケアの統一ができていない」

と感じます。

 

以下、書いていきます。

 

 

職員の主観で利用者が浴槽に入っている時間が全然違う

利用者が浴槽に入っている時間ですが、

大体平均2〜3分か5〜6分あたりでしょうか。

 

で、この時間ですが、

 

何を基準に決めたものなのかがハッキリしない

 

ことがあります。

 

一応は、

体調を考えて

のぼせると悪いから

 

といった意見をもらいますが、基準や理由がハッキリしていないため、職員によっては

 

「3分以上は体調に悪いだろう」

と思う人、

「5分くらいは大丈夫だろう」

と思う人、

「いやいや、10分くらいいけるよ」

 

といった具合に皆バラバラ。

それも明確な基準も根拠もないためにその判断基準も個人の主観。

 

ケアの統一ができていないのです。

 

 

だから担当した職員によって入浴時間が決められてしまい、

それがお局みたいなタイプの人だと、自分の意見こそが絶対だとばかりに考えを押し付けられたりしかねません。

 

「アンタ何言ってんの!高齢者なんだから3分以上入ると体調に影響するかもしれないじゃない!」

 

みたいな感じで。

 

実際は3分以上入ってても全然問題なかったり、

逆に5分以上入っていた人が実は身体に負担になっていた…

 

なんてこともあります。(経験アリ)

 

 

声の大きい職員や自己主張の強い職員の意見が優先されやすい

入浴介助には複数の職員が関わります。

当然、時間についても考えはバラバラです。

 

基準が決まっていないがために、利用者の入浴時間は、

声の大きい職員や自己主張の強い職員、あとはお局の意見が優先されやすくなります。

 

そんなところで言い争う時間も勿体ないので、周りが合わせてやってると言ったほうが正しいのかもしれませんが。

 

 

利用者のことなのに利用者不在で話が進んでいる

こういった入浴時間についてのアレコレ、

私の勤めてきた事業所でも多々あったし、ネットでも一定数同じような話を見聞きしてきました。

 

このことについてですが、職員だけで話が進められており、利用者がその場にいなかったりすることがあります。

 

利用者自身のことなのに利用者不在なのです。

 

利用者本人の知らないところで、自分の入浴時間が職員個人の主観で決められ、日によって、人によって浴槽に入れる時間がバラバラになるのです。

 

それでいいんでしょうか。

 

 

基準作りを行いマニュアル化を

基準がないならまずは作りましょう。

 

利用者一人ひとりの体調、持病、習慣、好みなどを踏まえ、

医療職などの他職種を交え、目安となる入浴時間を決める。

 

こうすることで人によって介助が異なることがなくなり、

誰が対応しても一定のケアを提供できます。

それが結果として利用者からも信頼を得ることにつながるでしょう。

 

要は「マニュアル化」してしまうのです。

 

 

おわりに

3分が短いとか、5分が長いとか、さっさと上がって欲しいとか、もっと長く入って欲しいとか、

そういうことを言いたいんじゃないんです。

 

きちんとした理由や根拠のもとで目安となる入浴時間を作り、

対応の統一を図って欲しいだけなんです。

 

日によって、人によって介助が違えば、利用者だって困ります。

 

毎月お金払ってるのに何で日によって対応に差があるんだと思われるかもしれません。

そんな不安定な対応では不安や不満も出るでしょう。

 

職員からみても、新人や異動職員が来たときに困りますよね。

「結局何が正しい対応なの?」と。