介護施設には時々
実習生
が来ると思います。
来てると場の空気が変わったり気を引き締めたりできるので私は好きです^_^
今日はそんな福祉現場に来る実習生についてです。
知っての通り実習生は
実習(勉強)
に来ています。
なので、事業所は、
カリキュラムにそい、
介護現場での
勉強
を教えなければなりません。
当然ですよね。
見学に来ているわけでもボランティアに来ているわけでもなく、
授業の一環として来ているわけですから。
しかし、中には、
ちょうどいい人手が来てくれたと
掃除
衣類たたみ
下膳
などの、雑用をさせているケースがあります。
私も実習生に対するそういった扱いを目にしてきました。
何のために実習に来ているのでしょう?
わざわざ授業の一環として来ている実習に、
掃除や片付けをさせるのが実習なのでしょうか?
そのためにわざわざ準備をし、自分の時間も授業の時間も使っているのに?
こんな光景を見たことはないでしょうか。
職員に付いて歩く実習生。
業務内容を説明しながら業務をする職員。
そのため、仕事の進みは遅くなる。
実習生に、
「じゃあ、テーブル拭きとゴミ掃除をお願い」
「この洗濯物をたたんでおいて」
「フロアの掃除をお願い」
等と依頼し、その間に業務を進める。
一応、
「何かあったら呼んでね」
とは伝えておく。
または、こんな例。
「利用者さんとお話ししてて下さい」
とだけ伝える職員。
「(何をどう話せばいいの…?)」
と実習生は思うでしょう。
どうでしょう?
私自身、今まで実習生を見てきて、こういう指示をされた人はかなり多くいました。
最初に書いたとおり、
実習生は勉強に来ています。人手でも何でもありません。
実習生が、
何を学びに来ているのか。
その目的を達成するための説明、必要なら介護技術の伝達
そちらの方が重要です。
それは、
言葉遣いや礼儀、
要介護となった利用者の心理、それに対する配慮、
声かけの仕方や観察ポイント、
リスク回避、
専門用語、業界用語の意味、
記録の書き方などの説明です。
掃除や片付けなどは何の意味ももちません。
また、様々な生活歴や病歴がある高齢者に、
いきなり「お話ししてて下さい」
というのも良くないでしょう。
そういった人たちとのコミュニケーションは
ほぼ素人なのですから。
場合によっては双方に不利益があることもあります。
それからもう一つ注意点。
食事介助や二人介助での移乗をさせていることもあります。
直接介助はもってのほかです。
特に食事介助は。
我々は介助中意識したり無意識のうちに色々な所に注意を配りながら行なっています。
職員として当たり前のことですよね。
それができる知識や技術もあるし、
職員なので利用者の情報を得ることもできます。
ところが実習生は、
技術も知識も未熟で、
職員ではないので利用者の情報も得ることはできません。
介護施設では、
食事介助など、失敗したら命に直結するものがあったりします。
簡単にさせていいものではありません。
それに何かあった時責任を問われるのは事業所になります。
どうしても必要なのであれば職員相手のほうがいいでしょう。
それと、排泄や入浴はできるだけ避けたほうがいいです。
もしくは最低限にとどめておく。
利用者は実験台ではありません。羞恥心もあるし、どこの誰かも知らない人に肌をジロジロ見られるのは良いものではないでしょう。
そういうデリケートな部分は特に気を遣う必要があります。
それよりは、
「利用者は自分の身体をもって実習生に教えてくれている」
という意識を教えてあげてください。
介護技術は現場に入れば嫌でも身につくし、
現場によってやり方や環境も違います。
入社すれば嫌でも教わりますしね。
無理に利用者のプライバシーを冒してまで介護技術を教え込む必要はないと思います。
最後に実習生へ。
職員に気を使って、
「何かすることありますか?」
と職員に聞かなくて良いです。
職員と同じ仕事をすることはないし、できません。
自身の目的、目標達成のための知識や技術を聞いたり、盗んだりしてください。
職員が利用者のどこを観察して、
どういう風に動き、
利用者への配慮はどうしてるかなど、
そういう部分などをしっかり見て下さい。
要介護となった高齢者に対する礼節や意識などを身につけて下さい。