闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

利用者の性的欲求について考える

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デイや特養などの介護施設を使う利用者。

中には度を過ぎた性的欲求を持つ人も。

 

利用者から職員へのセクハラも時々話題にあがります。

 

セクハラはどんな理由があっても許されることではありませんが、

もう少しそこを深堀りして、

「利用者の性的欲求」

について考えてみたいと思います。

 

 

利用者の性的欲求

人間の3大欲求と言われるくらいなので、

利用者に性的な欲求があっても何ら不思議ではありません。

 

職員の中には、利用者が性的欲求を持つことに対し嫌悪感を持つ人もいますが、

欲求を持つこと自体を否定するのは行き過ぎていると思います。

 

その欲求が第三者に向けられるのであれば話は別ですが。

 

利用者の性的欲求に対してのアプローチ

性的欲求そのものに対しては、否定するものでもないということを書きました。

なので、今いる事業所でできることであれば、

何かしらのアプローチをするのはあって良いと思います。

 

利用者だから性的欲求を持ってはいけないわけではないので。

 

とは言っても、他の利用者と一緒に過ごす場。

そこに利用者個々の性的嗜好が合わさるので、

なかなか大変です。

 

配慮するところはきちんと配慮しなければならない。

 

アプローチは利用者1人で

男性の皆さんは、かつて家族に内緒で一人でエッチな本や動画をみたことがある人も多いでしょう。

 

そういうものに近い感覚かなと思います。

 

性的な部分に対して、人前で行いたい人は少ないでしょう。

1人でじっくり…という人が多いはずです。

 

世の中にある個室ビデオ屋やラブホテルが、

他のお客さんと鉢合わせしないように配慮されているところからも、

それがうかがえます。

 

大体人前で行おうもんなら、

一般社会では「公然わいせつ」となりかねませんよね。

 

そういうことです。

 

他者への配慮をしっかり確実に行いましょう。

 

性的欲求に対してどんなアプローチをするか?

まず大前提として、介護施設を利用する利用者は、

「要介護者」

です。

 

心身に何らかの異常があり、若い人や要介護度がついていない人と同じ感覚でアプローチはできません。

 

まずは事前の準備が必要となります。

 

心身状態の見極め

仮に性行為をするとしても、身体に膨大な負担がかかり、

最悪の場合命を落としかねません。

 

まずは対象となる利用者の心身状態の見極めからです。

 

そして、それが済んだら今の事業所でどこまでできるかの検討に入ります。

 

何を用意するか

グラビアやエッチな本などで利用者が満たされるなら、それを用意してもらいます。

ただしこれを用意するのは介護保険制度上で「事業所負担」となるものに含まれていないので、

原則家族となります。

 

そこの説明をいかに丁寧かつ理解を得られるようにするか、

説明者の腕の見せ所かもしれません。

 

なのでここで及び腰になる場合が多いです。

 

ちなみに私の経験上、事業所に置いてある週刊誌のエッチなページで満足してくれる人がほとんどでした。

 

性的サービスを希望されたら

あまり聞きませんが、もし利用者が性的サービスを利用したいという希望があれば、

それはそれで検討はします。

 

できるできないは別として、

「外食したい」と同じような感覚なので、

 

頭ごなしに否定せず、どこまで対応できるのか検討は必要と思います。

 

近隣にそういうサービスがあり、かつ要介護者でも対応してくれるのかどうかの確認は必須です。

 

前述したとおり、要介護者に性的サービスを行うということは、

リスクもあるのです。

 

そこも踏まえての確認です。

 

もし仮に近隣になければ、その旨を利用者に伝えて納得してもらうしかないでしょう。

 

無理して何とかしようとすると職員に負担がかかるばかりか、

要求がエスカレートする可能性もあります。

 

線引きは必要です。

 

ちなみに、もし対応可能なサービスがあった場合、

その費用は利用者負担になります。

施設利用料と別です。

 

性的サービスに介護保険は使えません。

1割、2割負担なんてありません。

そこの部分の説明は必要です。

 

お金の部分は誤解やトラブルを招きやすいので、

特に注意が必要です。

 

利用者からのセクハラには毅然とした対応を

残念ながら利用者の中には職員にセクハラをする人もおり、

それが問題になることもあります。

(ていうか、問題にしてくださいよ…)

 

更に残念なことに、セクハラを受けた職員に対し、

「高齢者なんだから大目にみてよ」

「認知症なんだからしょうがないよ」

など、さらに追いうちをかけるような言動をする同僚・上司も少なからずいます。

 

もっと酷い場合は、

「そういうことをされるアナタの対応に問題がある」

なんて言う人もいます。

 

万が一これを言われたら、その職場はセクハラに対しきちんと対応ができない所なので、

即刻退職をおすすめします。

 

セクハラをセクハラと思ってないわけですからね。

 

もし万が一セクハラを受けたら、

その前後の状況も含めて、

 

事実を詳しく記録に残してください。

 

上司などに相談した時の対応内容も。

 

上司や事業所の対応によっては、こうして集めた記録を証拠として、

 

然るべき所に相談しましょう。

 

そして利用者には毅然とした対応をとることが大事です。

 

利用者にセクハラをさせないために

セクハラは、受けた職員を傷つけるし、

それを知った家族も傷つけます。

 

場合によってはそれで家族関係が壊れることもあります。

 

事業所からみれば大事な利用者。

家族から見れば唯一の大事な家族です。

 

悲しい想いはさせたくありません。

 

なので、できる限りの同性介助、

場合によっては利用日や居室、入浴日などの変更な行い、

利用者にセクハラをさせない環境を作りましょう。

 

週刊誌などを置いておくのも良いかもしれません。

 

これはケアマネとの情報共有、連携必須です。

そのためにも細かい記録が必要になってくるわけです。

 

記録や申し送りについての関連記事はこちら⬇️

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おわりに

性的欲求を持つ事はおかしいことではありません。

しかしその欲求を介護保険施設としてどこまで対応できるか、

それは考える必要があります。

 

性的なものだからと頭ごなしに否定するのは違うし、

職員の我慢のもとに無理して対応するのも違います。

 

利用者1人が満足すれば良いわけではありません。

他の利用者も一緒に過ごしている以上、

配慮するところはきちんと配慮する必要があります。

 

 

もしかしたら利用者が落ち着かないのは、

性的欲求が満たされていなく、

病気などでそれが自制できないから…かもしれませんね。

 

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