介護施設や病院等で、
ナースコール
は、当然設置してありますよね。
利用者にとっては命綱ともいえるものです。
そのナースコールですが、
コールを取る人、対応する人をきっちりしておかないと、
利用者にとって不利益
職場環境(人間関係)の悪化
につながります。
例えば、
ナースコールを受信する対象を、
「全職種」
とした場合です。
全職種に受信するわけですから、
・「誰かが行ってくれるだろう」
という気持ちに陥りやすいこと、
それにより、結果として誰も対応せずに最悪の場合転倒…なんて事も。
・いつまでも自分のポケット内で鳴り続けるコールについて、少なからずストレスになること
などの心配があります。
「じゃあ、職種問わずコールをすぐにとり、
とった人が対応すればいいのでは?」
と思います。
が、その前に考えみてください。
あ、施設の場合で説明しますね。
通常、コールの対応をするのは介護職員だと思います。
そのため、コール対応、利用者の介護についての留意点など、介護という部署内でマニュアルやルール決めがなされているはずです。
(あとは、暗黙のルールなど)
それに、介護職は利用者の側で動く分、
生活リズムや性格などを把握しやすいです。
看護や相談援助職などは、介護に比べて利用者と一緒に過ごす時間も少ないし、
それらのマニュアルやルールも把握しきれていないでしょう。
何より、専門分野が違います。
職種により考え方も異なるため、
良かれと思ってとった対応が、
・介護現場を回りづらくさせたり、
・訴えの多い人の訴えが更に多くなったり、
・その場その場の訴えを間に受けて対応してしまい後の現場に支障をきたしたり、
・下手すると対応時に動かした車椅子などの道具を元に戻してなかったり(そこまで把握しきれない為)
など、言葉は悪いですが
「ありがた迷惑」
になってしまう場合があります。
「じゃあ、コールは全職種問わず取るとして、対応は介護に振ればいいのでは?」
これもちょっと待ってください。
対応する介護職員は利用者に比べて少ないですよね。
その中で、優先順位を決め、順番に対応しています。
オムツ交換や移乗中なんかはコールはとれません。
そんな状況下で、
「ちょっと!●●さんのコールずっと鳴ってるよ!」
「●●さんのコール行ってあげて」
なんて言われた日にはどうでしょう。
その度に仕事の集中力が途切れるし、
ぶっちゃけストレスMAXです。
「言われんでもわかっとるわい!」
てなります。
こちらも、職員の不満が募り、職場環境の悪化につながりかねません。
なので、私の意見はこれです。
「介護しか鳴らないようにコール本体設定を変える。難しいなら介護以外の職種がもつPHSは、利用者からのコールの着信音を変え、そのコールはとらない」
これです。
こうすることで、
介護職員以外はコールを取らないことになるため、
誰かがとってくれるだろうという気持ちは薄まるし、
役割分担、責任の明確化にもなります。
というか、他の場所は人数だけ見れば介護職より圧倒的に少ないです。
その中で医療行為や相談援助業務、事務処理を全利用者分やっているわけです。
コール対応まで求めなくて良いと思うし、その分自場所の専門業務に専念してくれたほうが良いと思います。
利用者からみても、
普段見慣れていたり介助を受け慣れてる介護職が確実に対応してくれるので、安心感にもなるし、
マニュアルを整備している(はず)のため、
統一した対応にもなります。
まあ、介護間にも、
「誰が行ってくれないかなあ…」
とか、
「このタイミングで●●の業務入ってればコールは必然的に他の人が対応するはず…」
といった「駆け引き」があったりするんですけどね(笑)