施設ケアマネの中には、
介護職と兼任している場合もあります。
今日はそういった場合の注意点についてです。
専任の場合は、
その利用者を完全に客観的にみることができる反面、
利用者の細かい状態や状況は介護や看護に比べ把握しづらいです。
これを記録だけ全てを知るのは難しいでしょうし、
そもそも記録自体が薄かったりする場合もあります。
(ちなみに私は専任でした)
介護職と兼任の場合ですが、
普段介護業務をしているため利用者の状態は把握しやすいですが、
普段介護業務をしているため、
施設都合のプランになったり、
「この人はいつも●●だから」と、
思い込みで利用者をみてしまう危険があります。
今風に言えば、施設や職員に対し、
「忖度」
してしまう可能性があるとでもいいましょうか。
こうなると、何のためのプランなのかわかりません。
事業所によって様々な都合はあると思いますが、
そこはプラン作成時に多職種と検討しなければなりません。
「利用者のニーズはこうで、現在はこういう状態で、それをクリアするにはここまでの支援が必要と思われるが、それが今の戦力で可能か。難しいならどこまでなら可能か…」
といった具合にです。
また、
「●●さんはいつもこうだから…」
と思いがちですが、
それを取り払うか、難しいなら色々な職員に聞いて回るくらいしないと、客観的に利用者をみることは難しいです。
それほど介護現場は周囲の状況に流されやすく思考が麻痺しやすいともいえます。
介護職として動くならまだしも、ケアマネもとなると、考え方や利用者の印象をリセットするのは難しいです。
介護としての立ち回り、ケアマネとしての立ち回りとそれぞれ考えを変えて動く必要があります。
想像以上に難しく、無意識のうちにどちらかの考えや動きのウエイトが増したりすることも多いです。
常に自分を客観的に見つつも、利用者も客観的に見る必要があります。
それでも兼任せざるをえない状況なら、
自分が関わっていない、もしくは関わりの薄いユニット、フロアの利用者を担当すれば良いのではと思います。
ただ、個人的意見を言うと、
ケアマネは専任もしくは相談員との兼任が良いと思っています。
利用者のリアルな情報を把握するのは介護と比べて難しいかもしれませんが、
そこは足を使って聞いてまわったり、
ケアマネが欲しい情報を他職種が答えやすいように質問方法を工夫したりして対応していけば良いでしょう。
手間はかかりますが、一日中パソコンに向かうよりは利用者に合ったプランができると思います。
それと、
通常、ケアプランはケアマネが作成しますが、
介護職の中には、
アセスメントからプランのほぼ原案まで作成しているところもあります。
本来は、
アセスメントの一部を他専門職が行う
ことが認められているのであって、
全てを丸投げはダメです。
というか、
ケアマネジメントの訓練も受けていない他職種が付け焼き刃でプランなど作れないと思いますが…