介護・医療関係の仕事で、
避けて通れない家族対応。
自身の経験も踏まえた私の考えを書きます。
正直なところ家族対応について、
中にはめんどくさいと思う人も一定数います。
それは、
気難しい家族やクレーム気質などの家族がいたり、
そもそも
「対応方法がわからない(教わらない)」
という部分があるからです。
もちろん話を真剣に聞いてくれる家族もいますし、
こちらが恐縮するくらい気をつかってくれる家族もいます。
家族としても、自分の身内を思っての言動、行動ですので、
対応の難しさを家族のせいにするのも個人的にはどうなのかなと思います。
で、
せっかく来てくれた家族に対して、対応方法がわからないからと、
挨拶のみ
では、
ちょっと寂しいですね。
何より、利用者の状態は日に日に変化していきます。
ほぼ毎日接している職員と違い、
時々、しかも生活の様子を把握していない家族の方が、
利用者の変化に気付きやすいです。
そこを説明せず、いきなり状態が変わったという現実を目の当たりにするのであれば、
どうなってるの?
と、口には出さずとも不信感につながりかねません。
特に最近では訴訟の報道も多くあり、
何かあってから
「前から●●で…」と初めて伝えたところで、
言い訳や隠蔽に思われるかもしれません。
個人的体験及び周囲の事業所の状況から、
普段からコミュニケーションをとり、こまめな情報提供を行っていた方が、何かあった際にトラブルになりにくいし、大きな状態低下などの現状を受け入れやすいのかなと思います。
例えば、定期の状態報告。
月イチ〜2ヶ月くらいの間隔がいいでしょう。
その期間中に変わった所を伝えます。良いことも悪いことも。
必然的に情報をまとめることになるので、
これはモニタリングにも使えます。
これを繰り返すことで、状態変化を少しずつイメージしてもらい、受け入れやすくなるように。
いきなり「立てなくて…」「ご飯が食べれなくて…」「看取りが…」
て言われてもビックリするし、
「お前ら何やってたん?」て思われかねません。
クレームなどは、
自分の思っていた状況と現実が大きく異なっていた場合に起こります。(体験談)
なので、
自分の思っていた状況と現在の状態の差が縮まるようにすればいいと思います。
となると、常日頃からの状態報告が大事になってきますね。
昨今の訴訟も、そういう普段からのコミュニケーションをしていれば話がこじれなかったものもあったのかもしれません。
そうした細かい報告は信頼につながります。
仮に事故が起きても話がこじれなくなる可能性もあります。
(だからといってリスクマネジメントに手を抜いていいってわけじゃないですよ)
実際に骨折案件を対応したことがありますが、上記のやり方を事前に行っていたため、
トラブルになりませんでした。
連絡はできれば直接声で伝えるのがいいでしょう。
その時の口調、対面なら表情。それらが全て報告するスパイスになります。
手紙もいいですが読まれない可能性があります。
ただしあまり事業所に顔を出さない家族であれば、
毎月の請求と一緒に手紙にまとめて送るという手もあります。
そうなると必然的に月に1回は状態報告
(=モニタリングの材料)
となりますね。
連絡担当は介護職がいいでしょう。
利用者の普段の様子をいちばんみてるから。
(仕事は増えますが…)
報告が苦手なら、相談員やケアマネなどの相談援助職にアドバイスを求めてもいいと思います。
というか、最低限の言葉使いなどの社会人の常識をわきまえておけば、報告ひとつでそうそうこじれません。
最初はみんな対応は苦手です。
これは場数を踏むしか無いでしょう。
余談ですが私は、
「入所しても家族も介護者の一員といえる」
と思っています。
家族が顔を見せるだけでもだいぶ違うと思います。
なのでケアプランを作った時、
面会など、家族が担当する項目もサービス内容に入れていました。
もちろん話し合いながらですよ。
でないと押し付けになりかねないので。
そうすることで家族も「関係者」という意識を持つことになると思っています。
プランに関係した話もしやすくなりますしね。
(入所したら「後はよろしく」て人も少なからずいるので…)
〜今日の一枚〜
日本脳炎 「HONG KONG CAFE」
ハードコアとロックンロールが見事に融合したバンド。
中でも「ネオンライト」は聴きやすく名曲と評判です。
男性も女性も綺麗でいましょう!