闘え!介護職

介護施設での実体験、学んできた知識等を書いていきます。主に施設の介護職員向きです。現場での悩みや葛藤に対し色々な考え方や方法を提案するという形で闘っていきます。

仕事のストレスの原因のほとんどは利用者ではなく職員

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介護業務に携わっていると、

様々なところでイライラしたり憂鬱になったりストレスを感じたりすることがあると思います。

 

そういった気持ちやストレスなどをコントロールできていれば良いですが、

これが蓄積されると

 

体調を崩したり、

利用者へ虐待をしてしまったりする場合があります。

 

ストレス解消方法については人それぞれあると思いますが、

そもそも、そのストレスの原因はどこにあるのか?

これを考えた方が良いと思います。

 

原因を知らないと結局はその場しのぎの対応を続けることになり、解決はしないし、

それはいずれどこかで爆発すると思っています。

 

今日は、介護現場におけるストレス等の根本はどこにあるのかを考えてみたいと思います。

(一応断っておきますが、個人的見解です)

 

 

仕事のストレスの大半は職員間の人間関係にある

誤解を招きそうな書き方ですが、結構この説は有力なんじゃないかと思っています。

 

大変な利用者がいる?

家族対応が難しい?

気持ちはよくわかります。

 

でもそれらを踏まえても、結局は職員間、もっと言えばその職員の集合体である事業所がストレスの理由の大半なんじゃないかと思っています。

 

それを以下に書いていきます。

 

①他の職員の視線

冒頭に書いた、

大変な利用者の対応などで時間がかかった場合、

全介助の人でなかなか口が開かず食事に時間がかかった場合、

一部介助の人で認知面の問題で着替えやトイレ等の理解が難しく、なかなかスムーズに進まない場合など。

 

これらは全て時間がかかって当然だと思っています。

 

しかしこういったケース、当然ながら後の業務に影響されます。

よく聞かないですか?

「早くご飯終わらせないと風呂に間に合わない」

「風呂を早く終わらせないと夕飯に間に合わない」

 

なんていう声を。

 

しまいには

「あなたの対応が悪いんじゃない?」

なんて言われることも。

 

職員がサボった場合を除いて、人間相手なんだから時間がかかって当たり前だと思いますが、

これに文句を言ってきたり責めてきたり陰口を言ってくるような人がいます。

 

で、

なるべく時間をかけまいと無意識に介助を急ぐ。

時間がかかる利用者にイライラしてしまう。

イレギュラーな事態が起きると焦ってしまう。

 

それらが積み重なり、ストレスや怒りっぽさ、憂鬱な気持ちにつながる。

 

その背景は、

「文句を言ってきたりする職員がいるから」

 

これだと思っているし、

つまりは「他の職員の視線」なんです。

 

②利用者や家族がストレスの原因とは限らない

気難しい人や認知症などで暴力・暴言がある利用者に対して、確かにストレスを感じたりすることはあるでしょう。

 

でもそういった利用者にストレスを感じたとしても、

それは関わってる間だけだし、その利用者に関わっていない時は大丈夫じゃないでしょうか?

 

その利用者を1人で1日ずっと対応しているわけじゃないだろうし。

 

何日も気にして心身に影響を及ぼす…

確かに無いとは言えませんが、職員を気にするよりはダメージは少ないのではと思っています。

 

でも職員の場合、

「ああ、今日はあの人がいる…」

って思わないですか?

 

だからこそ勤務表で、一緒になる職員を気にしちゃうんじゃないでしょうか?

 

職員や職場環境、風土は、

その職場にいる以上はずっとついて回ります。

揚げ足取り、文句、陰口が蔓延っているところなら逃げられません。

 

だからこそダメージも大きいと思います。

 

 

利用者が原因というよりは、それに付随した他の職員の視線、文句、指導などがかなり堪えます。

しかも高確率で引きずります。

 

それは勤務表で一緒になる職員をチェックするという行動に現れています。

 

こっちは真面目にやってるのに何で…って思います。

 

これが、

「利用者や家族がストレスの原因とは限らない」

 

と私が思う理由です。

 

 

働きやすい環境作りを

こうしたストレスから心身を壊したり、利用者に不適切な介助をしてしまう前に、

職場環境の見直しを行うべきだと思います。

 

特定の業務に時間がかかるなら、業務のどこにどのくらい時間がかかっているか。

そしてその原因分析を。

利用者の対応が難しくて時間がかかるならカンファレンスで話し合いを。

それでも終わらないなら引き継ぎやすい雰囲気作りを。

 

これらを行うことで大分ストレスは緩和されるのではと思います。

 

ただ「●●さん、もっと早く終わらせて」だけじゃだめなんですよ。

 

それは相手を焦らせ萎縮させ、そうして乱れた心は介助に影響される。

責めていると同義と思っています。

 

特定の人だけ業務のすすみが遅いなら、普段の仕事の仕方を確認し、一緒に考えていきましょう。

 

おわりに

ストレスは職員を無意識に追い詰め、十分な能力を発揮できなくしたり、退職に追い込んだりしてしまいます。

 

その原因は他ならぬ「一緒に働く職員」なのかもしれません。

 

しかも当事者や事業所はそこに気づかず、

「あの人が弱いからだ」

なんて思われる場合もあります。

 

せっかく働きに来てるのに、そんな形で自分を壊されたらたまったもんじゃありません。

 

 

人はストレスが重なると感覚が麻痺し、ある意味洗脳されたような状態になります。

(ブラック企業なんかがそうですね)

 

もしあなたの職場環境がそういったストレスを与えると思ったら、

感覚が麻痺する前に異動や退職などで離れたほうがいいと思います。

私はそれで助かったことが3回あります。

 

 

まあ何にせよ、ストレスを与えない職場環境にするのが一番だと思いますけどね。