介護現場にはびこる
陰口
悪口
密告(しかも尾ヒレ背ヒレつき)
皆さんの周りにこれらの被害を受けている人、
自分が被害にあっている人
いるんじゃないでしょうか。
あれ腹立ちますね。
仕事に何の関係もないし、仕事と何も関係のないところで自分のメンタルが少しずつ蝕まれていく。
酷い場合はそれで職場を追われることもある。
更にタチが悪いのは、加害者にその自覚がないところ。
さて、久々の更新になりますが、
陰口や悪口、悪質な密告について
「クソが!!」
というだけではなく、
「なぜ介護現場で陰口や悪口などが起こりやすいのか」
というところまで考えてみたいと思います。
介護現場での陰口や悪口、悪意ある密告の多さ
「●●さんの勤務態度が悪い」
「利用者に虐待紛いのことをしてたようだ」
「仕事をサボっている」
「特定の女性(男性)職員と親密になっている」
等々…。
あげればキリがありません。
ここに更に尾ヒレ背ヒレがつき、噂が噂を呼び、
周りの職員から変なレッテルを貼られたり、
更にそれが上司や管理者の耳に入ると、周りの噂を鵜呑みにして、覚えのないことで怒られたり処分を受けたり。
いちばんタチが悪いのは、
「話の出所がわからない」
「陰口や悪口などのきっかけになった具体的な場面がわからない」
こと。
仮にこちらに非があったとしても、これじゃ直しようもありません。
なぜ陰口や悪口・悪意ある密告が絶えないのか
彼ら彼女らはそうやって職員を追い詰めて何がしたいのか。
それで辞められでもしたら自分たちが大変になるだけなのに。
そうまでして陰口を言いたい理由をちょっと考えてみました。
①特定の人をターゲットにして攻撃することで仲間意識が芽生える
自分の意見、思想に対して共感してもらえるのは、嬉しかったり気持ちがよかったりするものです。
「●●さんの後っていっつも何か抜けてるよね」
「わっかる!」
程度の会話でも、共感されることの気持ちよさは自覚できます。
それが事実かどうかは関係なくね。
そしてこういった同じような意見がどんどん広まり、他の人も取り込み、
「●●さんはミスが多い人」
というイメージが作られます。
周りは皆味方みたいなもんだから気が強くなり、変な仲間意識が芽生え、
「自分達が正義だ」
「私たちは●●さんのためを思って言ってあげてるのだ」
と、
ターゲットにした職員に徐々にマウントをとったり、責めるような態度を取り始めます。
そしてそれはどんどん酷くなっていくのです。
いわゆる「割れ窓理論」です。
②ストレスのはけ口
介護・医療現場は何らかの病気や事情を抱えた人たちを相手にする対人援助の仕事。
そこに制度の縛りや世論の影響などが絡んでくる。
思い通りに仕事が進まなかったり、理不尽な扱いを受けることも多いでしょう。
更に人手不足に低賃金とくれば、ストレスは相当なものです。
何かの・誰かのせいにして自分を守りたいという気持ちが働くのかもしれません。
そうさせている職場環境に問題があると言えるのかもしれません。
職員のストレスやメンタルケアを怠っていたわけだから。
③自分を良く見せたいという心理
陰口や密告は、見方を変えれば、
「気付き」
とも言えます。
すなわちそれは、
「他の人はまだ気付いてない。気付けない。私だけが気づいたこと。私は他の人よりできる人間だ」
という心理になりやすいです。
それを上司に報告すれば、自分の株が上がるかもしれないし、周りも自分に一目置いてくれる、頼りにしてくれるということも期待できるかもしれません。
でも、一言言わせて下さい。
「それはアナタが言うことじゃなく、上司の役目」
だと。
こちらの記事も参考にどうぞ↓
陰口や噂・悪意ある密告に気付いたら
周りのこういった不穏な空気は案外すぐ気づきます。
正直、辞めようかと思うかもしれないけど、それはそれで相手の思うツボかもしれない。
それも面白くない。
正面きって喧嘩するのも大人気ない。
ということでここは見方を変えて、自分への気づきや成長につながるような立ち回りを書いていきたいと思います。
①具体的な場面を調べる
勤務態度やミスなどの話が多ければ、
どの場面で
どのくらいの頻度で
どういうミスがあったのか
自分の勤務態度のどの部分がそう感じたのか
などを聞きます。
・例えばオムツの漏れならどういう漏れかたをしてたのか。
・利用者への態度が悪いという話なら、どの場面なのか。話し方なのか、態度なのか。それは具体的どういう内容なのか。
・協調性がないというなら、どの場面でそう感じたのか。言動なのか行動なのか。それは具体的どういう内容なのか。
こんな感じです。
大体ここまで調べていくと、皆口を揃えて、
「私は見てなくて人から聞いた話だから詳しくはわからない」
なんて言ってくるんですよ。
そんな不確実なこと広めてんじゃねーよって思いますね。
で、仮に具体的な場面を答えてくれる人がいれば儲けもの。
それは無意識に周りを不快にさせていた、不適切な勤務態度だったのかもしれません。
ここでそれに気付け、非がある所は直していけるわけです。
事実無根だったり、こちらの意図しない捉え方をされていた場合でも、ここで自分の真意を説明できます。
「向こうが悪い!」と感情的にならず、
「無意識に皆に迷惑かけてる所がありますかね…?」
というスタンスでいることです。
②メモや記録、録音をしておく
悪口や陰口、密告をしている中心人物は、普段職員と接していたり、自分への態度(やたら高圧的にしてくるなど)などで大体予想できます。
ただ、証拠がないので迂闊な行動はとれません。
ここで記録や録音の出番です。
自分がちょっとでも不快に感じたら、
いつ、どこで、誰に、何を言われたかをきっちり記録しておきましょう。
後で言った言わないとなるのを防げるし、自分のおかれた状況の証明にもなります。
個人情報?それについては、職場から持ちださなければ大丈夫です。
USBにまとめておいたりして自分のロッカーにでも隠すなりしておけば良いです。
これは普段のケース記録などのつけかたに関係してきます。
数をこなしていくうち、効率よく、かつわかりやすい書き方に段々となっていくので。
おわりに
悪口や陰口、密告なんて、仕事と全く関係のない部分。
ここに余計なエネルギーを使う必要はないし、陰口好きな人なんてハッキリ言って「無駄行動」をしてるだけ。
私たちは仕事をしに来てるのです。そのエネルギーは本来目の前の利用者に注ぐものです。
職員の粗探しができるその「気付き」を、
利用者への「気付き」に向けてください。