人手不足が多いとされる介護の仕事。
毎日ギリギリの精神状態の中で仕事をしているところも多いでしょう。
「人がいなくて大変」
「人を増やしてほしい」
こういった悲痛な叫びも多く聞かれます。
でもその言葉に具体性や根拠はありますか?
筋道立てて報告できますか?
また、具体的な数字も出さずに闇雲に人を増やしたのでは、
かえって仕事の能率が落ちることにもつながります。
今日は「介護現場で人を増やす事」について考えていきます。
介護現場は人手不足なのか
私もそうですが介護職の方は体感的に、
「人がいない!」
と直感的に思うことが多いと思います。
でも、
どの時間帯に人がいないのか。
どの業務で人手をとられるのか。
何人人がいないのか。
今の人数で業務にどれくらいの支障が出ているのか。
仮に人が入った場合、どういった効果が望めるか。
ここまで考え、具体的に説明できますか?
個々の感覚で
「人がいない」
というのは簡単ですが、
ここまで説明できないと人を入れるのは難しいでしょう。
だって、具体性がないから。
何かを提案、進言するには、それ相応の根拠、数字などを示す必要があるのです。
お金が絡むことであり、ましてや公金を使った介護保険事業です。
健全な運営が必要です。
人が少ないことを証明するために
まずは自分たちの業務内容を振り返ります。
理由も不明で慣習的にやっていることはないか。
ムリ・ムダな業務はないか。
日課の調節、見直し(アセスメントのうえで排泄介助時間・回数の見直しなど)を行なっているか。
技術不足で時間がかかってはいないか。
これらを徹底的に調べます。
場合によってはこの時点で解決できることもあったりします。
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そして、
そもそも今の業務にどれくらいの時間がかかっているか。
ここもチェックします。
そのうえで、
検討、工夫をしたうえでも尚人手が少なくて業務に支障が出ることが判明したら、
人事担当や管理者に相談しましょう。
そうしないと、
下手すると自分たちは何の検討もせずに人だけを求めるようになり、
結果として仕事の能率が落ちかねません。
目的を明確にしない増員は仕事の能率を下げる
配置箇所や時間帯、目的などが明確にならない
「中途半端な増員」
では、施設全体の仕事の能率は下がります。
「誰かがやってくれる」
「今日はいつもより人がいるから楽だ」
等と、気の緩みがでてしまいます。
結果、10の仕事で20の結果を出す目的で雇ったとしても、10の仕事で8くらいの結果になってしまうことになります。
ただでさえ資金も十分とはいえない業界なのに、
そんなことになれば会社にとってマイナスでしかないですね。
そういった前例ができてしまうとますます経営側は人を入れようとはしないでしょう。
また、
入社した新人の育成プログラムをきちんと組んでいないと、
「人によって言うことが違う!」
といった混乱、不安を招き、
それは徐々に不信感へとつながります。
そうなるとどうなるか、もうわかるでしょう。
辞めます。
自分たちで職員の定着率を下げ、
自分たちで仕事を大変にしてるんです。
ここは意識していきましょう。
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おわりに
今回は人員不足についてとりあげましたが、
何も人員に限ったことではありません。
福祉用具や備品の購入
業務改善の提案
研修・資格取得
行事・イベント開催など。
これらすべて、何故それが必要なのかの根拠や数値を示す必要があります。
これがないと、
せっかく買った福祉用具を使わず、倉庫で埃をかぶる。
いきあたりばったりの業務で詰む
研修の成果が発揮されない
など、無駄どころか事業所運営にも職場環境的にもマイナス効果を招きます。
感情的に訴えてもダメなのです。
それは愚痴や文句と捉えられかねません。
「上はわかってくれない」
「ケチだ」
と嘆く前に、
きちんと筋道を立てた説明ができているのかを振り返ったほうが良いです。
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用途が不明確なものにお金や資源を投入はしないでしょう。
きちんと根拠や数値を示す必要があります。
当たり前ですよね。
お金や資源は有限なんだから。
「小遣いが足りない」
「ゲームが欲しい」
って子供(大人もかな?)が言ってきた時に、
理由も聞かずに言われるがままに与えてますか?
そういうことなんです。
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